景気・経済動向記事

2021年1-9月 全国企業「休廃業・解散」動向調査

ホテル・旅館の休廃業ハイペース、前年既に超える 過去10年で最多更新
〜全国では減少続くも下げ止まりの兆し、21年通年は前年比微減の5万5000件前後予想 〜

はじめに

2021年7月から9月にかけて、当初より1年延期された東京五輪・パラリンピックが開催され、開催国の日本はこれまでの大会を上回る数の金メダルを獲得するなど「スポーツの祭典」は多くの人々に感動を与えた。一方で、新型コロナウイルス感染拡大防止のため多くの会場で無観客や移動制限などの制約があるなかでの開催となり、さまざまな関連消費が伸び悩んだことによって企業が当初想定していた効果と異なった結果も生じている。

緊急事態宣言が全国的に解除されたことで、飲食店や小売店、エンターテイメント産業などではこれまで抑制されてきた需要の反動増=ペントアップ(繰越需要)を見越した積極的な事業展開を行う企業も出てきた。他方で、この1年半で浸透した行動様式の変化により、業界によってはコロナ禍前の売り上げ水準に回復するか懐疑的な見方をする事業者も少なくない。既に、宿泊業や旅行業など観光関連産業では傷口が浅いうちに事業を畳む休廃業が前年を超えるなど、先行きへの諦めムード拡大の兆候もあり、動向には引き続き注視が必要となる。

■帝国データバンクが調査・保有する企業データベースのほか、各種法人データベースを基に集計
■「休廃業・解散企業」とは、倒産(法的整理)によるものを除き、特段の手続きを取らずに企業活動が停止した状態の確認(休廃業)、もしくは商業登記等で解散(但し「みなし解散」を除く)を確認した企業の総称
■調査時点での休廃業・解散状態を確認したもので、将来的な企業活動の再開を否定するものではない。また、休廃業・解散後に法的整理へ移行した場合は、倒産件数として再集計する事もある

調査結果

  1. 1 2021年1-9月に全国で休廃業・解散を行った企業(個人事業主を含む、速報値)は4万1761件(前年同期比3.7%減)となった。同期間で2割超の減少となった倒産(2020年1-9月:6047件→21年同:4534件、25.0%減)と比べて減少率は非常に小幅、ほぼ前年並みの水準を維持しており、下げ止まりの兆しも見られる
  2. 2  業種別では運輸・通信業など3業種で増加。観光関連の休廃業・解散が前年から大幅に増加しており、「ホテル・旅館」(143件)は既に前年を上回っているほか、2015年以前と比較しても過去10年では最多、リーマン・ショック発生当時に次ぐハイペースで推移
  3. 詳細はPDFをご確認ください


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