2023/6/30
「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2023年7月
今年の食品値上げ、前年超える
7月は3566品目、パンが一斉値上げ
はじめに
2023年の値上げは、原材料価格の高騰による影響は一部で落ち着きつつある半面、電気代や人件費、物流費の負担が徐々に増しており、値上げペースは引き続き高水準で推移している。一方で、足元では物価上昇に比べて家計の食費支出は勢いを欠き、値上げ後に店頭での売れ行きが伸び悩む食品も出始めるなど、値上げに対する消費者マインドは寛容さを失いつつある。
こうした値上げについていけない消費者の「値上げ疲れ」「生活防衛」志向を受け、メーカー側でもコストアップ分を都度価格へ転嫁する「値上げ」の勢いは前年ほどの力強さがみられない。また、一部酒類を中心に価格据え置きや値下げも累計1000品目に迫り、値上げの様相は昨年と異なっている。2023年の食品値上げは、22年に比べて高水準を保ちながらも、10月をピークに一旦は沈静化する見通しで、年間累計は3万5000品目前後の到達が予想される。
■品目数および値上げは、各社発表に基づく。また、年内に複数回値上げを行った品目は、それぞれ別品目としてカウントした
値上げ率は発表時点における最大値を採用した。なお、価格据え置き・内容量減による「実質値上げ」も対象に含む
■次回発表は、2023年7月31日(月)午前9時に発表予定
調査結果
- 1 7月中に年3万品目へ到達 値下げや価格据え置きも年内1000品目に迫る
- 2 今年の食品値上げ、前年を超える 10月に再び5000品目超えも
- 3 7月は「パン」 1500品目超の一斉値上げ 年間では5食品分野で前年を上回る
