2023/4/10
「物価高倒産」動向調査(2022年度)
「物価高倒産」前年度比3.4倍増の463件
〜 「価格転嫁難」倒産、増加の可能性 〜
はじめに
政府は3月22日の「物価・賃金・生活総合対策本部」の会合で、2022年度予算の予備費を扱い、2兆円超の追加策を決定した。長期化する物価高の状況下、「物価高」が最後の追い打ちとなる倒産は、増加の一途をたどっている。2023年3月単月の倒産件数は67件と前月より急増し、9カ月連続で最多を更新した。全体の倒産件数も増加傾向で推移するなか、「物価高」による倒産の存在感はより高まっており、今後も増加傾向で推移していくものとみられる。
■物価高倒産[定義]=法的整理(倒産)企業のうち、原油や燃料、原材料などの「仕入れ価格上昇」、取引先からの値下げ圧力等で価格転嫁できなかった「値上げ難」などにより、収益が維持できずに倒産した企業を集計
調査結果
- 1 「物価高」が最後の追い打ちとなる倒産、9カ月連続で最多を更新
- 2 「物価高倒産」、2022年度は463件 前年度から3.4倍増
- 3 「価格転嫁難」倒産、少なくとも47件確認
