2022/6/1
【速報】「食品主要105社」価格改定動向調査(6月)
食品主要105社、年内「値上げ」1万品目を突破 値上げ幅も拡大、価格は平均13%アップ
〜 秋口以降も値上げ続く見込み 原油高の影響もじわり広がる 〜
はじめに
世界的な食料品相場の上昇に加え、原油価格の高騰に伴う物流費や原材料費の値上がり、急激に進んだ円安など全方位でコスト増加が続いている。これまで、内容量を減らして値段を据え置く「ステルス値上げ」や、小幅な値上げを数回行うことでコストアップを吸収し、消費者への影響を極力抑制してきた企業でも全面的な価格改定に踏み切るケースが相次いでいる。これらの動きは、原材料価格の上昇ペースが企業努力で制御可能な範囲を超えていることの証左といえよう。
また、値上げが多く実施される夏に加え、9月以降も「値上げラッシュ」が続く可能性が出てきた。原材料以外にも原油価格の上昇から包装資材やPETボトル容器などのコスト上昇が響いており、10月にはビールや炭酸飲料などでも価格引き上げを発表するなど、原油価格の高騰による影響が各食品に今後広く波及する見通しとなる。また、食材など原材料でも食肉や魚介類など多種多品目で価格高騰が続いており、価格改定を行ったもののコスト上昇を十分に吸収できなかった企業では、年内の再値上げ・再再値上げといった動きが前例にないペースで進む可能性が高い。
■品目数および値上げは、各社発表に基づく。また、年内に複数回値上げを行った品目は、それぞれ別品目としてカウントした。なお、値上げ率は発表時点における最大値を採用した。なお、価格据え置き・内容容量減による「実質値上げ」も含む
調査結果
- 1値上げペース、前例にない規模・スピードに 年内の「再値上げ・再再値上げ」の動きも
- 2夏〜秋口以降は「冷凍食品」「飲料」が値上げの中心に 円安や物流費上昇に伴う値上げも散見
