景気・経済動向記事

新型コロナウイルス感染症に対する九州企業の意識調査(2020年5月)

「マイナスの影響がある」は2カ月連続で8割超え
〜「既にマイナスの影響がある」は調査開始以降、最高の6割を超える〜

はじめに

世界的に猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症。日本でも感染拡大にともない、2020年4月7日に7都府県を対象地域とした「緊急事態宣言」が発出された。4月16日には対象地域を全国に拡大するなど、国民の生活および経済活動に大きな影響を及ぼしている。

それにともない、政府は過去最大規模の緊急経済対策を決定するなど企業や国民に対して対応策を講じている2020年5月25日に、全ての都道府県において「緊急事態宣言」が解除されたものの、北九州市で連日感染者が確認されていることや、九州・沖縄における新型コロナウイルス関連倒産が20件を超えるなど、依然深刻な状況が続いている。

そこで、帝国データバンク福岡支店では、新型コロナウイルス感染症に対する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2020年5月調査とともに行ったもので、新型コロナウイルス感染症に関する調査は2020年4月に続き、今回で4回目。

調査期間は2020年5月18日〜31日、調査対象は1861社で、有効回答企業数は903社(回答率48.5%)。全国調査から九州・沖縄地区(以下、九州)の企業を抽出・分析した。

調査結果

  1. 1  新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響、『マイナスの影響がある』と見込む企業は83.8%。内訳をみると、「既にマイナスの影響がある」が60.2%、「今後マイナスの影響がある」が23.6%となった。「影響はない」とする企業は7.6%だった。一方、『プラスの影響がある』(「既にプラスの影響がある」と「今後プラスの影響がある」の合計)と見込む企業は2.8%だった
  2. 2  『マイナスの影響がある』と見込む企業を県別にみると、『長崎県』が87.5%と2カ月連続で九州内において最も高い数値となった一方、『佐賀県』(76.9%)が唯一7割台となった。業界別では、『不動産』が89.7%で最も高く、以下、『サービス』(84.4%)、『卸売』(84.1%)、『建設』(84.0%)と続き、『金融』(57.1%)を除く全ての業界で8割を超えた
  3. 3  自社が実施もしくは検討している施策では、「政府系金融機関による特別融資の利用」が38.9%で最も高かった。次いで、「民間金融機関への融資相談」(37.3%)、「雇用調整助成金の利用」(31.6%)が3割以上を示した。企業規模別では、「中小企業」は資金繰り対策に注力する様子が「大企業」よりうかがえ、「大企業」は、テレワーク設備などのIT投資を推進しており、「中小企業」より25pt以上高い結果となった

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