景気・経済動向記事

新型コロナ関連融資に関する東北6県企業の意識調査(2022年8月)

借入企業の12.0%「返済に不安」
〜 半年で3.5ポイント上昇、事業継続の困難化を懸念 〜

はじめに

2020年5月に始まった政府系金融機関と民間金融機関による金利や返済条件が優遇されたコロナ関連融資制度は、新型コロナウイルス禍における企業の資金繰りを支えてきた。特に実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)が9月末で終了し、融資の返済が本格化している。

そこで帝国データバンク仙台支店は、東北6県企業に対して新型コロナ関連融資に関する現在の状況や返済見通しなどについて調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2022年8月調査とともに行った。

■調査期間は2022年8月18日〜31日、調査対象は1691社で、有効回答企業数807社(回答率47.7%)

調査結果

  1. 1 新型コロナ関連融資を「現在借りている」は49.6%
    新型コロナ関連融資を「借りていない」企業は45.1%。一方、「現在借りている」は49.6%と半数近くに。規模別では、「小規模企業」で「現在借りている」が54.4%、「中小企業」が51.5%となり、「大企業」(35.4%)をそれぞれ19.0ポイント、16.1ポイント上回る。また「家具類小売」「各種商品小売」「輸送用機械・器具製造」など4業種で8割を超えていた
  2. 2 借入企業の5割弱が返済率「3割未満」
    8月時点の返済状況、融資の『5割以上』を返済している企業は10.5%にとどまる。企業の3社に2社は返済を開始しているが、そのうち『3割未満』の返済が46.0%を占める。企業の32.0%は「未返済や今後返済開始」であり、返済はこれから本格化
  3. 3 今後の「返済に不安」、2月時点より3.5ポイント上昇し借入企業の12.0%に
    すでに返済を開始している企業は67.8%。また、今後1年間で新たに返済開始を迎える企業は2割弱にのぼる。今後の返済見通しは、「融資条件通り、全額返済できる」企業が85.8%。一方で、「返済が遅れる恐れがある」(5.0%)や「金利減免や返済額の減額・猶予など条件緩和を受けないと返済は難しい」(6.3%)、「返済のめどが立たないが、事業は継続できる」(0.3%)、「返済のめどが立たず、事業を継続できなくなる恐れがある」(0.5%)など、今後の『返済に不安』を抱いている企業が12.0%にのぼった。返済に不安を感じている企業は2月時点より3.5ポイント上昇
  4. 4 活用した支援策、「持続化給付金」が24.9%でトップ
    新型コロナ関連融資以外で活用した支援策では、売上高が50%以上減少した企業を対象とする「持続化給付金」が24.9%でトップ。次いで、「雇用調整助成金の利用」(23.0%)が続く

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