業界情報記事

第8回 宮城県内企業のメーンバンク実態調査

七十七銀行が5割超、シェア僅かに伸ばす
〜 上位7行までを地元金融機関が占める 〜

はじめに

2017年も引き続き、地方銀行の大型再編が注目された1年だった。2月には三重県を経営地盤とする第三銀行と三重銀行が経営統合を発表。3月には近畿で関西アーバン銀行・近畿大阪銀行・みなと銀行の3行が、4月には北陸で第四銀行と北越銀行の2行がそれぞれ経営統合することを発表した。

北海道拓殖銀行の経営破たん以降、金融機関同士の経営統合・再編は大手銀行が中心になって行われてきた。しかし、近年は日本銀行のマイナス金利政策による貸出金利低下や人口減少のほか、フィンテック等の技術革新を通じた異業種の金融分野進出などにより、経営環境が大きく変わりつつある。

帝国データバンク仙台支店では、2017年10月末時点の企業概要データベースCOSMOS2(全国147万社収録、特殊法人・個人事業主含む)から、宮城県内の企業(約2万4700社)がメーンバンクと認識している金融機関について抽出し集計した。なお、同調査は2016年12月に次いで8回目。

■本調査は帝国データバンクが独自に調査・保有している企業概要データベース「COSMOS2」に収録された企業データであるため、各金融機関がメーンとして認識する実数とは異なる。また、一企業に複数のメーンがあるケースでは、当該企業が最上位として認識している金融機関をメーンバンクとして集計した。

調査結果

  1. 1 宮城県内の企業約2万4700社のうち、各企業がメーンバンクとして認識している金融機関で最も多かったのは、七十七銀行(仙台市)の1万3809社で、シェア(構成比)は56.04%と前回調査のシェアを僅かに伸ばし、圧倒的な存在感を示している
  2. 2 上位7行までを地元金融機関が占め、仙台銀行(仙台市)、杜の都信金(仙台市)を含めた上位3行で約7割、上位7行で約8割を占め、地元金融機関の強さが目立つ
  3. 3 主要業種別でも七十七銀行がすべて1位。上位3行はすべて七十七銀行、仙台銀行、杜の都信金の順で、約7割を占める
  4. 4 売上規模別でも七十七銀行がすべて1位。「50億円以上」は2位から4位までをメガバンクが占め、売上規模が大きくなるにつれて、メガバンクの存在感が強まる

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