2015/3/18
神奈川県内企業の2015年度雇用動向に関する企業の意識調査
正社員採用予定58.8%、5年連続上昇
〜 非正規社員は7年ぶりに採用予定「あり」が「なし」を上回る 〜
はじめに
人手不足が深刻化するなか、2014年12月の有効求人倍率は1.15倍と、1992年3月以来22年9カ月ぶりの高水準となった。また、新規学卒者の就職内定率は2014年12月時点で80.3%(大卒)と4年連続で上昇し、リーマン・ショック前の2008年の水準に迫っている。しかし一方で、地域間や業界間、社員・非正社員間などの雇用動向には依然として格差がみられる。
このようななか、帝国データバンクは、2015年度の雇用動向に関する企業の意識について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2015年2月調査とともに行った。
■調査期間は2015年2月16日〜28日、調査対象は神奈川県1,032社で、有効回答企業数は451社(回答率43.7%)。なお、雇用に関する調査は2005年2月以降、毎年実施し、今回で11回目。
調査結果
- 1 正社員の採用予定があると回答した企業は58.8%。6割近くを占め、5年連続で前年度を上回った。正社員の採用意欲は広がりをみせており、改善傾向が続いている
- 2 非正社員の採用予定があると回答した企業の割合は47.0%で前年度比7.3ポイント増。「採用予定はない」と回答した企業の割合は39.5%で、同5.9ポイント減。リーマン・ショック後7年ぶりに採用予定「あり」が「なし」を上回った
- 3 雇用環境の改善時期は、すでに回復していると考える企業が8.6%と全国(10.1%)を下回ったが、前回調査(2014年3月)に比べ5.6ポイント増えた。また今後3年以内に回復する考える企業が3割を超え、全国の27.7%を上回った
- 4 2016年春卒業予定者の採用時期が後ろ倒しとなったが、自社の採用活動に「不利になる」と考える企業は8.2%と1割未満だった。ただし、規模が大きくなるほど比率が高まり、大企業の19.3%が「不利になる」と考えている
- 5 企業が注力している人材では「若者」が31.5%で最多。「女性」は15.1%だったが、従業員1,000人超の企業では3社に1社が女性の活躍推進に注力しており、突出して高い
