2019/3/8
「業界天気図」動向調査(2018-19年度見通し)
2019年度の業況、3年ぶり「悪化」の見通し
〜 「改善」見込むのは8分野、1999年度以降で最少 〜
はじめに
2018年度の国内景気は、総じて回復傾向が一服した。国内では自然災害が相次いだほか、人件費や原材料費の高騰が企業収益を圧迫。海外でも、米中貿易摩擦による世界経済の減速感などもあり、先行き不透明感が増している。帝国データバンクが全国2万社超の企業を対象に実施している「TDB景気動向調査」でも、2019年に入って国内景気は悪化局面の兆しが表れ始めており、各業界でも今後業績の停滞や悪化が予想される。
帝国データバンクでは、100業界198分野の業界動向について、2018年度の業界天気と、19年度の業界天気図を予想し、その展望とポイントをまとめた。
■TDB業界天気図 企業業績や各種統計データ、業界ニュースなどから、各業界・分野の展望を天気図として、最も良い「快晴」から「晴れ」、「薄日」、「曇り」、「小雨」、「雨」、最も悪い「雷雨」の7段階に分類し、帝国データバンクがそれぞれ総合的に判断した
調査結果
- 1 2018年度実績
100業界198分野の2018年度における天気は、「快晴」が2分野、「晴れ」が26分野、「薄日」が62分野、「曇り」が最多の65分野、「小雨」「雨」がそれぞれ19分野、「雷雨」が5分野となった。この結果、2017年度と比較して天気が「改善」したのは25分野、「悪化」したのは15分野。2018年度のTDB業況指数は52.5と、改善ペースは鈍化した - 2 2019年度見通し
2019年度における天気は、「快晴」が2分野、「晴れ」が24分野、「薄日」が60分野、「曇り」が69分野、「小雨」が20分野、「雨」が19分野、「雷雨」が4分野の見通し。この結果、2018年度と比較して天気の「改善」を見込むのは8分野、「悪化」は12分野。2019年度の予想TDB業況指数は49.0と、判断基準となる50.0を3年ぶりに下回り、「悪化」を見込む
