2018/11/26
パチンコホール経営業者の経営実態調査
増収企業は1割未満で、売上高合計も減少
〜 倒産件数は2年連続で増加の見込み 〜
はじめに
「依存症問題」に端を発し、規制強化が進むパチンコ・パチスロ業界。今年8月には6段階設定搭載パチンコ機が発売されたほか、2019年2月以降は6号機と呼ばれるパチスロ機の検定基準変更が控えるなどルールの厳格化が進んでいる。こうした規制強化による射幸性の低下は、依存症問題の解決策と目される一方、“遊技者離れ”を引き起こす可能性が指摘されており、パチンコホール経営業者の経営環境は大きく変化している。
帝国データバンクでは、企業概要ファイル「COSMOS2」(147万社収録)の中から、5期連続で業績が判明しているパチンコホール経営業者2106社を抽出。売上高合計などについて調査・分析した。
調査結果
- 1 パチンコホール経営業者2106社の売上高合計を見ると、2013年度は21兆882億円だった。以降、売上高合計は減少基調で推移し4期連続で減少。2017年度は17兆3735億円となり、2013年度比で17.6%減少した。また、前年度比の減少幅は、2014年度(前年度比3.0%)、2015年度(同4.2%)、2016年度(同5.4%)、2017年度(同6.3%)と年々拡大している
- 2 2017年度に『増収』となったのは182社(構成比8.6%)で、『その他』は1924社(91.4%)。全体の9割超が増収を果せていない
- 3 売上規模別にみると、最も社数が多かったのは『10億円以上50億円未満』(888社、構成比42.2%)。一方、最も少なかったのが、『1000億円以上』(24社、同1.1%)
