業界情報記事

アパレル関連企業の経営実態調査

「小売」ファストファッションが牽引
〜 大手アパレル不振で「卸」は減収 〜

はじめに

急激に進んだ円安がピークを迎えたのが2015年5月。その後、年末から2016年にかけて1ドル=100円程度まで円高が進んだものの、アパレル関連企業の2015年度決算に大きな影響を及ぼしたのは間違いない。海外生産の多いアパレル関連企業の倒産動向を見ても、2016年は8月までに205件が発生、前年同期比6.8%の増加となっており、厳しい経営状況が続いている。

帝国データバンクは、2013年度〜2015年度のアパレル関連企業の業績・財務(※)について、調査・分析した。

※「男子服卸」「婦人・子供服卸」「下着類卸」「男子服小売」「婦人・子供服小売」を主業とする企業のうち、2013年度〜2015年度の年売上高が比較可能な1万6,658社を対象に実施(かばんや靴、アクセサリーなどの服飾雑貨を扱う業者は含まない)。

調査結果

  1. 1 2015年度のアパレル関連企業の年売上高の合計は、前年度比3.5%増の11兆2934億3300万円となった。業態別では「小売」が8.0%増、「卸」は1.3%減となった
  2. 2 売上高が50億円以上の企業の2015年度の赤字企業の割合は20.4%となった。不採算店舗の撤退に伴う特損計上などの影響で、「小売」の方が赤字企業の割合が高くなった
  3. 3 2015年度の棚卸資産回転期間の平均は1.89ヵ月で、長期化傾向にある。特に「卸」は、売上が減少するなかで「小売」よりも長期化しており、不良在庫の増加が懸念される
  4. 4 2015年度の売上高経常利益率の平均は1.64%で、前年度比で0.42ポイント悪化した。「卸」「小売」ともに小規模業者ほど利益率が低くなっている
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