景気・経済動向記事

東北3県・沿岸部「被害甚大地域」5000社の追跡調査

事業継続企業の約6割が震災前の売上回復 〜 「建設業」の業績回復が顕著 〜

はじめに

3月11日、2011年に発生した東日本大震災から4年が経過する。被災3県の中でも特に多数の犠牲者が出た「被害甚大地域(※)」においては、多くの企業が休廃業に追い込まれた。だが、その一方で、未曾有の災害を乗り越えて今なお事業を継続し、震災前の売上水準を大きく上回る企業もここにきて出てきている。 帝国データバンクは、岩手、宮城、福島3県沿岸部の「津波被害が特に大きかった地域」と「原発事故による警戒区域・計画的避難区域(当時)」(※ 本調査における「被害甚大地域」)に本社を置いていた5004社を対象に、震災から約4年経過時点での活動状況について、2年ぶりに追跡調査した。なお、本調査の発表は2011年7月、2012年3月、2013年3月に続き4回目となる。

調査結果

  1. 1 今回の調査で「事業継続」を確認できた企業は3622社(構成比72.4%)で全体の7割超。2013年2月の前回調査時からこの2年間で大きな変化はなかった
  2. 2 他方、「休廃業」している企業が1382社(同27.6%)を数え、前回調査時(1327社)から55社増加するなど、4社に1社が実質的な活動停止に追い込まれ たままとなっている
  3. 3 震災前の2009年度と比べて2013年度の売上高が「増収」となった企業は約半数(同51.6%)を占めた。「横ばい」(同5.5%)と合わせて、全体の約6割の企業が震災前の売上水準を回復
  4. 4 業種別に見ると、震災前の売上水準を上回った増収企業は「建設業」(同71.6%)が突出。損益状況も、「建設業」の黒字企業比率が84.0%と、震災前の2009年度(同62.1%)から21.9ポイント増加するなど、利益を確保した企業が大きく増えている

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