People & Storiesマクロとミクロの観点で物事を客観的に捉える

People & Stories伊藤 貴朗Takaaki Ito
Q. 今、担当している業務を教えてください
東京支社で調査営業職、いわゆる調査員という仕事をしています。東京23区の中小企業から大企業の信用調査を中心に、調査時にヒアリングした経営課題などに対して帝国データバンクの企業情報など活用して課題解決につながる支援、提案をしています。帝国データバンクは調査員が集めてきた情報を企業の概要データベースなどのビッグデータとして扱っていますが、入社して5年間は東京本社で内勤職としてお客さまのご要望に沿って新規開拓に使うリストの作成や自治体の企業誘致のための企業のリスト作成、アンケート調査といったことの企画設計からデータ分析までを担当していました。
Q. 帝国データバンクにエントリーしたきっかけは?
偶然、観たテレビ番組がきっかけです。帝国データバンクには倒産情報など、速報性が求められる情報を扱う情報部という部署があります。その情報部員に密着した番組でした。ちょうどそのころはリーマン・ショックがあって、経済が目まぐるしく動いている時期で、その人たちの現場や経済動向を映し出していたものを見て、こういう仕事があることを初めて知りました。会社でありながら公共性が高く、社会貢献につながっていたり、社会情勢や経済動向を取り扱う中心にいる会社というのがおもしろいなと思ったのが、記憶に強く残っています。

Q. 入社時に不安だったことはありますか?
大学院では社会学を専攻していたので、商学とか経済学といった分野についての自分の知識ベースが弱いのではないかという不安はありました。帝国データバンクは経済ど真ん中の会社ですから、果たして決算書を読めるのかという不安は漠然とありました。ただ、仕事をしていると否が応でも慣れていくので、杞憂に終わりました。あと、帝国データバンクには経営の信条の一つに「大家族主義 = すべての人々のために」という言葉があって、個人としての責務はそれぞれでしっかりやりつつも、チームに苦しんでいたり、悩んだりしているメンバーがいれば、信頼関係を基盤にみんなで同じ目標に向かってやっていこうと励ましであったり、助け合う文化があると思います。
Q. 今の業務のやりがいを教えてください
自分が作成した報告書が与信や取引可否の判断など、経営における円滑な事業運営につながったり、あるいは弊社サービスをご利用いただいているお客さまに自分が提案したことが、新しい取引や経営リスクの回避につながったと感謝していただいたときですね。私たち調査員は、調査先の企業、あるいはお客さまと信頼関係を築いていかないといけないので、まず自分のことを信頼していただいて、腹を割っていろいろとお話をいただき、正しい情報として報告書にまとめたり、経営課題の解決につながる支援がいかにできるかにかかっています。

Q. 調査員に必要な資質は、どんなことですか?
何事においても愚直に向き合えることや、自分本位ではなくお客さまのためだったり、社内の人のためになるということを軸に据えて、コツコツと取り組める人であれば活躍できると思います。あとは好奇心旺盛な人、何事にも強い興味関心があるといいですね。私たちは幅広い業種の企業を扱うので、私も10年目になった今でも日々知らないことに出合います。知識欲があったりとか、新しい世界を見ていくことに対してチャレンジできるような人であれば楽しく仕事できると思います。
Q. この先のキャリアのイメージを教えてください
キャリアとしては、ちょうど10年という節目の年を迎えています。TDBは2〜3年ほど内勤を経験してから現場に出て、そのまま調査員としてキャリアを積んでいく人が多いです。しかし、自分は学生時代から社会学のマクロとミクロの観点で客観的に物事を見たり、分析することに関心があるので、本社に戻って自分が内勤外勤職で経験したことを活かして、帝国データバンクの企業改革や組織構造の変革、ルールや仕組みづくりに中核として携われたらと思っています。社員みんなが働きやすくなったり、長く定着するかたちになれば、お客さまとのリレーションにも好循環が生まれ、ひいては社会の発展へとつながっていくのではないか。その一翼を担えればと考えています。