帝国データバンクからのお知らせ

休廃業予測モデル「QP」の提供開始


株式会社帝国データバンクは2018年8月1日(水)より、全国83事業所、1,500人以上の専門スタッフによる調査活動で収集した企業情報に基づいて算出する休廃業予測モデル「QP」のサービス提供を開始します。本サービスの提供により、公的機関や金融機関による事業承継支援や、地域・業界を牽引する企業を中心としたサプライチェーンの再編をサポートし、望まない休廃業による独自技術の散逸や雇用の消滅を防ぐための取り組みを進めていきます。


■開発の背景

2017年の休廃業・解散件数は24,400件となり、年間2万件以上かつ倒産の2倍以上という高水準が継続しています(帝国データバンク 第10回:全国「休廃業・解散」動向調査)。当社の分析によれば、休廃業・解散によって毎年2兆円以上の売上と75,000人の雇用が消滅し、4万社が仕入先や販売先を失うなど、企業の休廃業は経済活動全体に大きな影響を及ぼします。さらに、中小企業を中心に経営者の高齢化が進行していることから、今後もさらなる休廃業件数の増加が懸念されます。

当社では、調査活動・データベースを通じてこの社会的問題の解決に貢献できないかと考え、研究開発を進めてまいりました。



「休廃業・解散」と「倒産」の件数推移



■休廃業予測モデル「QP」の特徴

1960年代から研究が進んできたとされる倒産予測に対し、これまで企業が休廃業に至るメカニズムの解明は進んでいませんでした。帝国データバンクでは、全国の調査員が日々の信用調査で取材し、データベースに蓄積されている膨大な事業内容や業績、代表者の特性などの情報から、休廃業に至った企業に共通する特徴を学習することで、約130万社に対し、個社別の休廃業リスクを算出することに成功しました【特許出願中(特願2017-249774号)】。

算出結果は10段階の格付(QPランク)としており、直感的なリスクの把握が可能です。QPランクは最新の情報に基づいて随時更新しており、自社の取引先や地域・業種などの条件を指定してご購入いただけます。また、当社の分析では倒産と休廃業を決定付ける要因は異なるものが多く、それぞれのリスクを把握することで、より詳細な企業分析が可能となります。


<QPランクと実際の休廃業の関係(当社での検証結果)>

QPランクと実際の休廃業の関係(当社での検証結果)




■今後のサービス展開

政府・自治体や地域金融機関を中心に、事業承継や企業再編を後押しする取り組みが始まっています。しかし、地域や企業別のリスクが把握できないため、支援の優先順位を明確にできないという新たな課題が浮かび上がってきています。当社では、本サービスの活用により、地域経済を支える企業の望まない休廃業を回避するため、早期に必要な支援が行き渡る社会インフラの整備に貢献したいと考えております。

また、サプライヤーとして多くの中小企業との取引関係を有する民間企業に対しても、先にリリースしたLEDIX(https://www.tdb.co.jp/bigdata/index.html)のような企業間取引をビジュアライズする技術と連携しながら、自社の取引構造の中に潜む休廃業リスクを顕在化させ、M&Aや事業統合といった積極的な戦略の立案に欠かせないサービスとして、経営企画部門、マーケティング部門を中心に展開を図ってまいります。




休廃業予測モデル「QP」の提供開始 PDF(295KB)

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お問い合わせ先

株式会社帝国データバンク 企総部 企画課 矢内・安江
TEL:03-5775-3091