2024/7/19
100年経営「老舗企業」の倒産動向調査(2024年上半期)
「老舗倒産」が急増、年上半期として過去最多の74件
〜 揺らぐ「老舗の安定感」、伝統的な業種も姿を消す 〜
はじめに
世界に誇る「ニッポンの老舗」が、のれんを下ろすケースが増えている。創業・設立から100年以上の業歴を有する「老舗企業倒産」は、2024年上半期(1-6月)に74件発生。前年同期から約2倍も増加し、年上半期としては過去最多を更新した。
日本の老舗企業は4万社以上を数え、毎年約2000社が100年経営企業として仲間入りするなど、世界のなかでも群を抜いた老舗大国だ。多くの災害や需要の変化などを乗り越え、進取の気性を持ちながら100年以上も事業を続ける老舗の強みに学ぶことは多い。しかし、激しく変化する経済情勢に飲み込まれるケースが続出しており、老舗の底力が試されている。
■老舗企業倒産:法的整理(倒産)となった企業のうち、創業・設立から100年を超えている企業を指す
調査結果
- 1 業種別では製造業・小売業が多くを占める 清酒製造や生菓子製造など伝統的な産業も
- 2 「老舗=安泰」のイメージに変調、コンプライアンス違反などによる思わぬ幕切れも