2021/7/12
太陽光関連業者の倒産動向調査(2021年上半期)
2021年上半期は38件、前年同期比9.5%減少
〜 大型倒産が多く発生、負債総額は急増 〜
はじめに
太陽光関連業者の2021年上半期(2021年1月〜6月)の倒産件数は38件、前年同期比で9.5%の減少、前期比(2020年下半期との比較)でも9.5%の減少となった。しかし大型倒産が多く発生し、負債総額は急増している。
調査対象は2006年1月から2021年6月までに発生した579件の太陽光関連業者(※)の倒産
(法的整理のみ、負債1000万円以上)。「倒産件数と負債総額の推移」「倒産態様別」「負債総額別」「地域別」「業歴別」「資本金別」「従業員別」「業種別細分類」「倒産主因」について、調査・分析した。
※太陽光関連業者とは、(1)太陽光発電システム販売や設置工事、太陽光パネル製造やコンサルティングなど関連事業を主業として手がけるもの、(2)本業は別にあり、従業として太陽光関連事業を手がけるもの、両方を含む
■前回調査は、2021年4月14日
調査結果
1 太陽光関連業者の2021年上半期(1−6月)の倒産件数は38件。前年同期比では9.5%の減少、前期比(2020年下半期との比較)でも同じく9.5%の減少となった。負債総額は約503億7300万円。前年同期比では441.6%、前期比では243.7%と大幅に増加。(株)JCサービス(3月24日民事再生法、負債約153億4200万円)とその関連会社、(株)グリーンインフラレンディング(4月9日破産開始決定、負債約128億円)などの大型倒産が発生した
2 倒産態様別では「破産」が31件(構成比81.6%)、「特別清算」が4件(同10.5%)、「民事再生法」が3件(同7.9%)発生した。負債総額別で最も多いのは「1000万〜5000万円未満」と「1億〜5億円未満」でそれぞれ11件(構成比28.9%)。負債総額5億円未満が全体の81.6%を占めた。地域別では「関東」が16件(構成比42.1%)と突出。業歴別では「10〜15年未満」の10件(構成比26.3%)と、「5〜10年未満」の9件(同23.7%)がボリューム・ゾーンを形成している。資本金別では「100万〜1000万円未満」が17件(構成比44.7%)と最も多く、次いで「1000万〜5000万円未満」の15件(同39.5%)。両者合わせて全体の84.2%を占めた。従業員別では「10人未満」の34件(構成比89.5%)がトップ
3 2006年4月からの累計倒産件数579件のうち、業種別細分類では「設備工事業」が140件(構成比24.2%)、「家具・じゅう器・家庭用機械器具小売業」が104件(同18.0%)、「総合工事業」が75件(同13.0%)となった。倒産主因では「販売不振」が418件(構成比72.2%)でトップ
詳細はPDFをご確認ください