業界情報記事

アニメ制作業界動向調査(2020年)

アニメ制作業界の市場規模は約2400億円 伸び率は’11年以降で最低、成長に急ブレーキ
〜 新型コロナの影響、2020年は10年ぶりに市場規模縮小の可能性 〜

はじめに

2019年のアニメ業界は、引き続き多くのヒット作に恵まれた1年だったといえよう。テレビアニメに目を向けると『鬼滅の刃』が幅広い層・世代で爆発的かつ長期的な人気を獲得する大ヒットを記録。劇場版アニメでも、新海誠監督の最新作『天気の子』が興行収入140億円を突破するヒットとなるなど、アニメ業界にとって明るい話題が相次いだ。

他方、2019年7月には京都アニメーション放火事件が発生、同社の36名のスタッフが命を落とす痛ましい惨事となった。『涼宮ハルヒの憂鬱』をはじめ、2000年代後半以降の日本アニメ文化をけん引してきた同社の人材喪失、制作資料など物的損失により、日本アニメ文化は大きな痛手を被った。しかし、同社は制作活動を再開、今年9月に公開した新作映画「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は好調な滑り出しを見せるなど、復興への新たな道を歩み始めている。

■帝国データバンクでは、信用調査報告書ファイル「CCR」(180万社収録)ほか外部情報をもとに、アニメ制作企業273社を対象とした業界調査を行った。なお、同様の調査は2019年9月に続き5回目。

※アニメ制作企業 アニメ制作に従事する企業のうち、直接制作を受託・完成させる能力を持つ「総合制作企業・グロス請企業(元請・グロス請)」と、脚本や演出、原画、動画、CG、背景美術、特殊効果、撮影、編集などの専門分野において、下請としてアニメ制作に携わる企業(専門スタジオ)

調査結果

  1. 1 2019年(1〜12月期決算)におけるアニメ制作業界の市場規模(273社の事業者売上高ベース)は2427億4900万円。急速に業容が拡大したアニメ制作業界の成長ペースが急減速している。1社当たり平均売上高は8億9900万円となり、ピークだった2007年(約10億円)の約9割となった
  2. 2 元請・グロス請の平均売上高は17億4200万円(前年比3.7%増)。「増収」(41.0%)が「減収」(24.8%)を大きく上回ったほか、「増収」は全体と比較しても割合が高かった。損益面では「増益」が47.1%で前年から減少。「減益」は41.2%となり、2015年以来4年ぶりに「減益」の割合が増加した。「赤字」は25.5%となった
  3. 3 下請としてアニメ制作に携わる「専門スタジオ」では、2019年の平均売上高は3億3700万円(前年比5.8%増)となり、3年連続で増加。「増収」は36.1%を占め、「減収」(36.7%)をわずかに下回ったものの2年連続で増加した。損益面では「増益」企業が56.3%、「減益」企業が32.8%だった。「赤字」は17.2%で、過去10年間で2番目に低い水準
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