レポート

食品卸業界の動向と展望

需給調整や安定供給を下支え、課題解決に向けたDXやAI活用が進む

2025/12/29

■業界天気図

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食品卸

2024年度
2025年度

SUMMARY

食品卸売業界は、国内外の食品メーカーや生産者から調達した商品を、小売、外食、中食、給食事業者など供給する中間流通事業者層を指す。取り扱う商品は、加工食品から生鮮、飲料、酒類、冷凍食品まで幅広い。また仲介業にとどまらず、物流、在庫管理、販促支援、情報提供などの機能を担うことで、需給調整と安定供給を支えている。近年は再編や提携を通じた集約が活発化しており、販売支援を含むワンストップ型サービスの拡張も進んでいる。

足元の経営環境は、外食・観光需要の回復や、共働き世帯・高齢層の増加、調理時間の時短・簡便化ニーズの高まりなどを背景に、底堅く推移している。冷凍食品やミールキットなどの需要が広がり、卸各社は独自商材の開発やプライベートブランドの拡充によって付加価値領域を強化している。

主な課題は、人口減少にともなう国内市場の縮小、物流逼迫・人手不足、業界内の競争激化などが挙げられる。加えて、食飲料の値上げが続き、消費者の節約志向が高まる中、燃料・電力を含むコスト高が長期化しており、冷蔵・冷凍設備の維持費などのコスト増が経営を圧迫している。そのため、共同配送やDXによる物流効率化、AIを活用した在庫管理の高度化が求められている。

このレポートでは、食品卸売業界の市場構造と需要環境、DXの進展、付加価値サービスや独自商材開発の動向、提携・再編の動きについて述べる。市場動向では、経産省の「商業動態統計調査」における食料・飲料卸売業の販売額の推移から業界を取り巻く環境を概観する。業績動向では主要企業の2023年度、2024年度の実績と2025年度の見通しを掲載する。

CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 食品卸売業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
  • 関連コンテンツ
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