レポート

神奈川県内の外食産業業績動向調査(2022年度)

上位50社の売上合計4831億円、前年度比17.6%増 ~物価高から「減益」企業が急増~

2023/12/07

はじめに

新型コロナウイルス感染症の拡大によって、大きな影響を受けた外食産業。コロナ禍3年目となった2022年度は、感染防止と経済活動の両立に向けた取り組みが進み、営業制限の解除やワクチン接種の促進等による人流の回復、価格改定による客単価の上昇もあり、売り上げは堅調に推移した。しかし、人手不足に悩まされる企業もみられたほか、原材料費やエネルギーコスト、物流費の上昇は多くの企業の収益に大きなダメージを与えた。

帝国データバンク横浜支店は、企業概要データベース「COSMOS2」(147万社収録)や会社公表業績をもとに、2020年度~2022年度決算の年売上高が判明した、県内に本社を置く外食産業の売上上位50社を抽出。売上高や利益の推移などをまとめた。

調査結果

  1.   神奈川県内に本店を置く飲食店経営業者のうち、売上高上位50社について、2020年度~2022年度の売上高合計をみると、2022年度は4831億4200万円となり、前年度(2021年度)と比べて723億6600万円の増加(17.6%増)となった。深刻な打撃を受けた過去2年度の反動、規制緩和に伴う人流増加から売り上げの回復が鮮明となった
  2.   上位50社のうち、前年度との売り上げを比較すると、「増収」企業は42社で、前年度比で23 社増加、「横ばい」は7社(前年度比5社減)。一方、利益(当期純利益)においては、「増益」企業は23社にとどまり、前年度から13社減少。「減益」企業が17社と前年度から約3倍に増加し、うち15社は「増収減益」であった
  3.   2022年度の県内飲食店の売上高ランキングを見ると、トップは日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)(横浜市西区)で、売上高は約930億300万円、前年度から2.4%の増加となった。2位は(株)快活フロンティア(横浜市都筑区)で、売上高は676億4400万円(前年度比18.5%増)。3位はコロワイドグループのカッパ・クリエイト(株)(横浜市西区)で、売上高は約563億6900万円(前年度比6.4%増)。売り上げ上位陣の顔触れは前年度から変わらず
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