レポート

牛乳・乳製品業界の動向と展望

2025/09/30

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

牛乳・乳製品

2024年度
2025年度

■SUMMARY

牛乳・乳製品製造業界は、原料である牛乳を加工・製造し、飲用牛乳やバター、チーズといった乳製品を生産する産業である。市場規模は季節需要や消費動向、生乳の価格変動などに影響を受けるが、近年では大規模経営の農家が増え、1戸あたりの飼養頭数が増加している。しかし、2022年のロシアのウクライナ侵攻以降、飼料価格やエネルギーコストの高騰を背景に、生乳生産量は減少傾向となっている。

飼料価格や燃料費、光熱費の上昇が酪農家の経営を圧迫しており、酪農家の6割が赤字経営、8割が経営環境の悪さを感じており、酪農家を取り巻く環境は厳しい状況で、離農も加速している。

市場動向を見ると、2023年度の生乳生産量は減少したが、2024年度にははっ酵乳やバター、チーズの需要増により、わずかに増加した。2025年度の生乳生産量はほぼ横ばいの予想であるが、猛暑による影響が懸念される。また、各種コストの上昇に対応するため、大手乳業メーカーと指定生乳生産者団体との間で、飲用・発酵乳向け生乳の取引価格が再度値上げされることで合意されており、消費者の買い控えが懸念される。

このレポートでは、牛乳・乳製品製造業界の最新動向や市場展望、業績動向について解説する。また、業界が直面している飼料価格や燃料費の上昇、離農の加速についても述べる。市場動向については、2023年度から2025年度までの生乳生産量の推移や各製品別の需要動向について解説し、企業の業績動向では2023年度、2024年度の実績と2025年度の見通しを掲載する。

■CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 牛乳・乳製品製造業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
  • 関連コンテンツ
TDB REPORT ONLINEへ