レポート焼酎メーカー売上高ランキング(2023年)

上位50社の売上高合計は7年ぶりに対前年を上回る ~ 霧島酒造が12年連続でトップ ~

2024/08/27
食品

はじめに

国税庁が発表した2022年度の国内酒類販売(消費)数量は、約782万800キロリットルで、前年度比1.4%増加し、7年ぶりに前年を上回った。昨年5月に新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の感染症法上の位置づけが「5類」に移行したことで外食産業向けの販売回復したことが要因のひとつとなっている。酒離れや消費者嗜好の多様化等により依然として酒類業界全体が厳しい状況に立たされている。そんななか、スピリッツ(前年度比3.4%増)は、缶チューハイや缶カクテル、梅酒缶などのRTD(Ready To Drink)飲料市場の拡大もあって、それぞれ消費量や伸び率は増加傾向にある。

焼酎消費量は前年度比0.8%増の約70万1000キロリットルとなった。2年ぶりに70万キロリットル台を回復したものの、焼酎市場が年々減少傾向で推移しているなか、インバウンド需要や外食産業需要の回復の波にどれだけ乗れるかが今後の重要なポイントとなろう。

帝国データバンク福岡支店では、売上高に占める焼酎・泡盛の割合が5割以上となった酒類製造業者(焼酎・泡盛以外の事業で計上した売上高も含む)を『焼酎メーカー』と定義。企業概要ファイル「COSMOS2」(約147万社収録)より、全国の焼酎メーカーの2023年(1月期~12月期)売上高をランキング形式により抽出し、上位50社の売上高や利益動向などについて集計した。なお、本調査は2023年8月に続く21回目。

調査結果

  1. 2023年の売上高ランキングは、「黒霧島」で知られる霧島酒造(株)(宮崎県都城市)が12年連続でトップ。2位は、「いいちこ」ブランドを主力とする三和酒類(株)(大分県宇佐市)。3位には「大分むぎ焼酎二階堂」などを展開する二階堂酒造(株)(大分県速見郡)がランクインした。
  2. 上位50社の売上高合計は2263億2800万円と、前年比1.6%増加した。7年ぶりの上昇。
  3. 上位50社のうち「増収」企業は31社となった。「売上高規模別」全てのレンジで「増収」が「減収」を上回った。
  4. 税引き後当期純利益が判明した40社のうち、「黒字」企業は32社
  5. 都道府県別にみると、社数は「鹿児島県」が24社、売上高合計は「宮崎県」が806億4000万円で、それぞれトップとなった
詳細はPDFをご確認ください

Contact Usお問い合わせ先

担当部署

お問い合わせ先 株式会社帝国データバンク 福岡支店 TEL:092-738-7779 FAX:092-738-8687