レポート

特別企画 : 九州・沖縄地区 介護サービス事業者の経営実態調査

2014年に利益が減少した事業者が52.7% ~ 2015年の倒産件数、2000年以降の最多に ~

2015/09/28

はじめに

国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の将来推計人口」によれば、現在約25%とされる高齢化率は2035年(平成47年)に33.4%、2060年(平成72年)には39.9%に達し、国民の約2.5人に1人が65歳以上の高齢者となる社会が到来すると推計されている。

止まらない高齢化を背景に社会保障費は膨張を続けており、2015年4月には介護サービス価格の基準となる介護報酬が平均で2.27%引き下げられた。介護現場における人材不足解消に向けた「介護職員処遇改善加算」(プラス1.65%)や、中・重度の要介護者や認知症高齢者へのサービス対応に関する加算(プラス0.56%)は確保されているが、サービス単価の引き下げ(マイナス4.48%)幅が大きく、小規模事業者の経営に大きな影響を及ぼし、ひいては地域の介護サービス基盤が弱体化することへの懸念も広がっている。

そこで帝国データバンク福岡支店では、企業概要データベース「COSMOS2」(146万社収録)から、九州・沖縄地区(以下、九州)に本社を置き、介護サービスや老人福祉事業を主業とする企業(以下、介護サービス事業者)を抽出・分析した。

なお、同様の調査は2011年10月に続き2回目。

調査結果

  1. 九州の介護サービス事業者の属性をみると、地域別で「福岡県」(672社、構成比24.0%)、業歴別で「10年以上15年未満」(667社、同23.8%)、会社組織別で「株式会社(特例有限会社を含む)」(1385社、同49.4%)がそれぞれ最多
  2. 2014年の収入高は「1億円未満」が構成比42.0%に達する
  3. 2014年の収入高合計の対前年伸び率は3.0%、増収企業の割合は34.7%
  4. 2014年の税引き後利益が「黒字」の企業は76.7%だが、利益が減少した企業(「減益」「赤字転落」「赤字拡大」の合計)は52.7%に達する
  5. 倒産件数は2015年1~8月(累計)で7件と、最多だった2013年(6件)を上回り、過去最多を更新
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