レポート岡山県 社長年齢分析（2021年）

はじめに

「令和3年版 高齢社会白書」（内閣府）によると、65歳以上の高齢者人口は3619万人に達し、総人口の28.8％を占めている。企業においても経営者の年齢は上昇傾向で推移しており、2021年11月に発表した『岡山県 後継者問題に関する企業の実態調査（2021年）』では、経営者が60歳以上の企業の38.1％が後継者不在であることがわかった。

地域経済の持続的な発展のためには、これまでに培ってきた技術・ノウハウを次世代へ伝承していくことが不可欠とされるなか、長引くコロナ禍の影響により事業承継に対する意識がさらに高まっている。岡山県の経営者の世代交代は進んでいるのだろうか。

帝国データバンク岡山支店では、企業概要データベース「COSMOS2」（約147 万社収録）から企業（個人経営・非営利団体・公益法人など除く）の社長データを抽出した全国の調査結果をもとに、岡山県に本社を置く企業1万5753社の社長の平均年齢（2021年12月時点）を都道府県別、業種別、年商規模別に集計・分析した。

調査結果

1. 岡山県に本社を置く企業の社長の平均年齢は59.7歳（2021年12月時点）。前年から0.3歳上昇し、過去最高を更新
2. 都道府県別、『岡山県』は全国38位。中国地方では最も低く
3. 業種別、8業種中3業種で60歳を超える。『不動産業』が63.2歳で最も高く
4. 年商規模別、『1億円未満』では70歳以上が29.4％を占める