レポート「社長年齢」分析調査（茨城県）2023年

はじめに

「団塊の世代」の多くが後期高齢者に達し、事業承継の課題が一層深刻になるといわれている「2025年問題」まで、残すところ1年を切った。
帝国データバンクが実施した調査では、2023年における茨城県の後継者不在率は改善傾向が続き過去最低の42.1％となった。円滑な事業承継には中長期的な準備期間が必要であるが、足元では社長の高齢化には歯止めがかからない状態が続いており、バトンタッチが間に合わず事業継続に影響を及ぼすケースが増加する可能性がある。

■企業概要ファイル「COSMOS2」（約147万社収録）から、2023年12月時点における茨城県内企業の社長データ（個人、非営利、公益法人等除く）を抽出し、集計・分析した

調査結果

1.   茨城県内企業の社長の平均年齢は61.3歳。前年を0.1歳上回り、過去最高を更新。社長が交代した割合は3.50％、前年から大きく変わらず30年連続の3％台
2.   年代別でみると、「50歳以上」の社長は8割超、「40歳未満」の若手経営者は2.4％にとどまる
3.   業種別でみると、「不動産」が64.7歳で最も高い。「卸売」（61.9歳）、「製造」（61.8歳）、「小売」（61.7歳）も、茨城県全体の平均年齢（61.3歳）を上回る。前年と比較し平均年齢が低下した業種はなし