レポート

TDB景気動向調査2026年3月(四国ブロック:徳島・香川・愛媛・高知)

■四国ブロック

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

40.4

-2.3

9カ月ぶりに前年同月を下回る

・概況

『四国』の景気DIは、規模別、主要7業界別、県別いずれも軒並み悪化した。企業からは「シール交換ブームが続いているためシール印刷業界は好況で、自社製造だけでは追いつかない」(製造、愛媛県)などの声がある一方、「原油高騰がさらなる物価高騰につながる警戒感がある」(小売、徳島県)や「原油高騰の見通しが不透明」(製造、高知県)など、中東情勢を不安視する声が多く聞かれた。人手不足や不十分な価格転嫁に加え、ナフサの不足による原材料の調達難も懸念されることから、景気DIの更なる下振れリスクが高まっている。

・景気DI

『四国』の景気DIは前月比2.3ポイント減の40.4。前月比では2カ月ぶりに悪化し、9カ月ぶりに前年同月を下回った。県別では「徳島」「香川」「愛媛」「高知」の4県すべてで悪化した。また、『全国』(42.9)を63カ月連続で下回り、全国10ブロック別の順位は9位(前月7位)に後退した。

・規模別DI

「大企業」は前月比3.5ポイント減の46.9となり、2カ月ぶりに悪化。「中小企業」は2.2ポイント減の39.4で、7カ月ぶりの40割れ、うち「小規模企業」は前月と同数となり、26カ月連続で40割れとなった。「大企業」が「中小企業」を上回るのは33カ月連続。

・業界別DI

主要7業界では、『建設』『不動産』『製造』『卸売』『小売』『運輸・倉庫』『サービス』のすべてで悪化した。『不動産』が10ポイント以上の大幅悪化となったほか、『製造』『運輸・倉庫』『サービス』もそれぞれ3ポイント以上悪化した。『製造』は9カ月ぶり、『運輸・倉庫』は8カ月ぶりに40割れとなった。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は39.9(前月44.1)、「6カ月後」は40.6(同45.0)、「1年後」は42.1(同45.2)となり、4カ月ぶりに3指標が揃って悪化した。また、前年同月との比較では6カ月ぶりに3指標が揃って悪化した。「3カ月後」が40割れとなるのは43カ月ぶりで、先行きに対する不透明感が加速した。

■香川県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

43.0

-4.7

3カ月ぶりに悪化し、7カ月ぶりに45を下回る

・概況

「香川」の景気DIは、11カ月ぶりに前年同月を下回るなど改善傾向に歯止めがかかった。企業からは「土地の売買、賃貸物件の入退去が昨年より盛んである」(製造)など好況な声がある一方、「物価高や不安定な世界情勢など、今後の業績への影響が予想しづらい」(卸売)や「イランへの攻撃の煽りで、海外の仕事が冷え込んできた」(運輸・倉庫)など、中東情勢を不安視する声が多く聞かれた。人手不足や不十分な価格転嫁に加え、ナフサの不足による原材料の調達難も懸念されることから、景気DIの更なる下振れリスクが高まっている。

・景気DI

「香川」の景気DIは前月比4.7ポイント減の43.0。3カ月ぶりに悪化したほか、7カ月ぶりに45を下回った。また、11カ月ぶりに前年同月を下回るなど改善傾向に歯止めがかかった。『全国』(42.9)との比較では0.1ポイント上回ったものの、全国都道府県別の順位は13位(前月3位)に後退した。

・規模別DI

「大企業」は前月比1.3ポイント減の51.8となり、2カ月連続で悪化したが、8カ月連続の50台。「中小企業」は同5.7ポイント減の41.1となり、3カ月ぶりに悪化、うち「小規模企業」は同0.5ポイント増の44.1となり、2カ月ぶりに改善した。8カ月連続で「大企業」が「中小企業」を上回った。

・業界別DI

主要7業界では、『建設』のみ改善、『不動産』『製造』『卸売』『小売』『運輸・倉庫』『サービス』が悪化した。『建設』『サービス』が50台を維持するも、『運輸・倉庫』は11カ月ぶりに40割れとなるなど、『卸売』『小売』を合わせた3業界が30台にとどまり、業界間格差が拡大した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は44.2(前月47.9)、「6カ月後」は44.3(同48.2)、「1年後」は45.1(同47.3)となり、2カ月連続で3指標が揃って悪化した。また、前年同月比では6カ月ぶりに3指標が悪化するなど、中東情勢の悪化が不安要素となり、先行きに対する不透明感が加速した。

■徳島県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

35.1

-2.8

2カ月ぶりに悪化

・概況

「徳島」の景気DIは35.1となり、2カ月ぶりに悪化した。また、先行き見通しDIも3指標すべてが悪化し、40を下回ったことで、先行きへの不安感も一段と強まったと言えよう。企業からは「中東情勢が今後どうなるかわからない」(製造)、「イラン情勢が収まらない状況で原油価格の高騰が予想される」(卸売)、「中東情勢の悪化により、原油価格の上昇やそれにともなう観光客の減少が懸念される」(運輸)など、地政学的なリスクを不安視する声が大半を占めている。徳島県の景況感は、当面厳しい局面が続きそうだ。

・景気DI

「徳島」の景気DIは前月比2.8ポイント減の35.1となり、2カ月ぶりに悪化した。また、前年同月との比較では3.5ポイント減となり、こちらは6カ月ぶりに悪化した。『全国』(42.9)との比較では7.8ポイント低く、全国を下回るのは51カ月連続となった。都道府県別の順位は47位(前月46位)だった。

・規模別DI

「大企業」(45.8)は前月比2.5ポイント増で、4カ月ぶりに改善したものの、3カ月連続で50以下となった。「中小企業」(34.3)は前月比3.1ポイント減で2カ月ぶりに悪化、うち「小規模企業」(31.2)は同5.5ポイント減で3カ月ぶりの悪化となった。「中小企業」が40を下回るのは25カ月連続。

・業界別DI

主要7業界では、『卸売』『サービス』が改善、『建設』『不動産』『製造』『小売』『運輸・倉庫』が悪化した。『卸売』(37.2)は3カ月ぶり、『サービス』(37.5)は2カ月ぶりに改善した。『建設』(42.4)は2カ月ぶり、『製造』(30.6)、『運輸・倉庫』(25.0)は3カ月連続で悪化した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は33.3(前月比5.8ポイント減)、「6カ月後」は34.8(同5.4ポイント減)、「1年後」は37.4(同4.3ポイント減)となった。3指標が揃って悪化するのは4カ月ぶりとなった。また、3指標が揃って30を下回るのは6カ月ぶりとなり、先行きへの不安感が顕著となった。

■愛媛県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

41.2

-0.4

2カ月ぶりに悪化

・概況

「愛媛」の景気DIは、前月比0.4ポイント減の41.2ポイントとなり、40台は維持したものの2カ月ぶりに悪化した。中東情勢の混乱を受け、石油関連製品の価格上昇が懸念されるなか、幅広い業界でのマインド低下がみられた。造船や半導体関連分野では受注は増加しているがマンパワー不足で対応しきれない状況が出ているとも聞かれる。物価高騰や消費不振の影響を訴える声は引き続き多く、国際情勢の行方も見通しづらいことから、今後も一進一退の展開が続くとみられる。

・景気DI

「愛媛」の景気DIは前月比0.4ポイント減の41.2となり、2カ月ぶりに悪化した。ただし、『全国』も悪化し、県別順位は27位と前月(33位)から上昇した。

・規模別DI

「中小企業」、うち「小規模企業」が改善し、「大企業」は悪化した。「大企業」は前月から7.5ポイントの大幅減となり、規模間格差(大企業-中小企業)は前月から8.2ポイント縮小した。「小規模企業」は改善したものの、12カ月連続で40を下回った。

・業界別DI

回答数10社超の5業界中4業界が悪化した。特に、『サービス』は大幅改善となった前月から一転して、4.4ポイント減となった。『建設』は2カ月連続の悪化となったが、引き続き主要業界別では最も高い水準を維持している。『小売』は2カ月連続の改善となり3カ月ぶりに40ポイントを上回った。

・先行き見通しDI

「3カ月後」が前月比4.6ポイント減、「6カ月後」が同5.4ポイント減、「1年後」も同3.8ポイント減と全ての期間で悪化した。業界別では『建設』『製造』『小売』『運輸・通信』『サービス』が全ての期間で悪化した。

■高知県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

39.2

-1.4

2カ月連続で悪化

・概況

「高知」の景気DIは、前月比1.4ポイント減の39.2となり、2カ月連続で悪化した。「紙・不織布製品は生活必需品も多いため、需要は底堅いと思う」(建設)など、一部の業界では堅調な推移が見込まれる一方で、「物価高、資材高騰、最低賃金アップ」(建設)、「米国のイラン攻撃による原油の高騰の見通しが不明である」(製造)、「消費するものすべてが高騰している」(サービス)など、引き続き資材高や物価高、人件費上昇などを懸念する声が多く、景況感の悪化に繋がっているものとみられる。

・景気DI

「高知」の景気DIは、前月比1.4ポイント減の39.2となり、2カ月連続で悪化したほか、3カ月ぶりに40を下回った。一方で、『全国』(42.9)を3.7ポイント下回ったほか、『四国』(40.4)を1.2ポイント下回り、全国順位は前月の36位から39位に低下した。

・規模別DI

「大企業」は47.2と前月(50.0)から2.8ポイント低下したほか、「中小企業」も38.2と前月(39.6)から1.4ポイント低下したが、「小規模企業」は35.3と前月(35.1)から0.2ポイント上昇した。「大企業」と「中小企業」の格差は9.0ポイントで、前月(10.4ポイント)から縮小した。

・業界別DI

前月と比較可能な7業界中、「改善」が2業界であったのに対して、「悪化」は2業界となり、「横ばい」は3業界となった。業界別にみると、『製造』『小売』が前月から改善した一方で、『卸売』『サービス』が各々悪化し、また『金融』『建設』『運輸・倉庫』が各々横ばいとなった。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は39.2(前月42.1)と前月を下回ったほか、「6カ月後」も41.0(同43.7)と前月を下回り、また「1年後」についても40.7(同43.4)と同じく前月を下回ることとなった。

「四国ブロック(2026年3月)」の詳細(四国ブロック:徳島・香川・愛媛・高知)