レポート第三セクターの倒産動向調査

2008年度の倒産は14 件、前年度比3 割減〜特別清算など清算型の倒産が8 割近くを占める〜

2009/05/13
倒産・休廃業  その他の業界

はじめに

4 月23 日、地方の中堅・中小企業の再生を支援する「企業再生支援機構」の設置法案が衆議院を通過、今後、参議院での審議を経て発足する見通しとなった。当初の「地域力再生機構法案」は修正され、焦点となっていた第三セクターは支援対象から外されたことで、今後も業績不振、財務の悪化している第三セクターの動向が注目される。
帝国データバンクは、2008 年度(08 年4 月~09 年3 月)における第三セクターの倒産動向について、件数・負債総額、業種別、倒産態様別などを調査・分析した。

調査結果

調査結果によると、2008 年度の第三セクターの倒産は14 件となった。過去の倒産件数の推移をみると、2001 年度(=22 件)以降は減少傾向にあったが2007 年度に20 件と再び増加したことで、2008 年度は前年度比で3 割減となった。一方、負債総額は、(株)大阪ワールドトレードセンタービルディング(負債643 億円、大阪府、会社更生法)が負債額を押し上げ、前年度比80.4%増加の916 億7500 万円となった。
業種別では「サービス業」が6 件で最も多く、地域別では「中国」が5 件で最も多い結果となった。倒産態様別では「特別清算」が6 件で最も多く、「破産」と合わせた清算型の倒産が11 件と8 割近くを占める結果となった。2007 年度以降は、事業継続や再建が困難な第三セクターの処理が進んでいる。

20090513_第三セクターの倒産動向調査.pdf

Contact Usお問い合わせ先

担当部署

株式会社帝国データバンク 情報統括部 TEL:03-5919-9343  E-mail: tdb_jyoho@mail.tdb.co.jp