レポート栃木県の社長分析(2020年)

栃木県の社長、70歳以上が3,987人 ~ 社長交代企業、過去最多の643社判明 ~

2021/03/05
社長・後継者

はじめに

社長の高齢化が年々高まっており、2017年の調査において県内の企業経営者の平均年齢は60歳の大台を超えた。他方、弊社が今年1月にリリースした「後継者不在に関する栃木県内企業の実態調査(2020年)」では58.6%が後継者不在であり、後継者難は深刻さを増している。一方で、「M&Aに対する栃木県内企業の意識調査」によれば、県内企業の35.0%がM&Aの可能性を示唆しているなど、“社長”を取り巻く環境は大きな変革の時期を迎えていると云えよう。加えて、新型コロナウイルス感染症による経済的な損失は、企業の体力を奪い、「廃業・倒産」の懸念が高まっていることも否めない。

そこで、帝国データバンク宇都宮支店では、「栃木県の社長」の実態を鮮明にするために、企業概要データベース「COSMOS2」に収録されている約2万2,000社の県内企業データを元に、2020年6月時点の社長出身大学データと、2021年1月時点の社長データをもとに分析を行った。なお、栃木県内企業の社長分析は2019年8月以来8回目である。

調査結果

  1.   栃木県内社長の平均年齢は60.4歳であった。県内では2017年に60歳の大台にのり、年々上昇を続けている。1990年との比較では7.4歳も高齢化している
  2.   2020年の社長交代率は3.55%となり、643社の交代が確認できた。過去の最高値とはなっているが、社長の高齢化を解消するほどの数ではなく、多くの中小企業が後継者難という重い課題を背負っていると云えよう
  3.   業種別の社長の平均年齢をみると、最も高齢は「不動産業」の63.7歳、最も低かったのは「サービス業」の59.0歳であった。年商規模別で見たが、法則性は特になかった
  4.   社長の年代別構成については、「60代」が最も多い28.0%を占めた。以下、「70歳以上」25.9%、「50代」25.0%と続き、高齢化が明確に進んでいることが分かる
  5.   県内企業の出身大学別社長数は「日本大学」が356人でトップ。続いて「明治大学」122人、「慶應義塾大学」112人、「中央大学」105人と続いた
詳細はPDFをご確認ください

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