レポート株式会社ONEPIECEなど2社

2023/05/16

TDB企業コード:354007285 東京都豊島区 モバイルWi-Fiレンタルを展開 新型コロナウイルス関連倒産 民事再生法の適用を申請 負債52億8000万円

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「東京」 (株)ONEPIECE(資本金900万円、豊島区池袋3-34-7、代表横田和典氏)と、関係会社のフォン・ジャパン(株)(TDB企業コード:989428106、資本金4000万円、豊島区南池袋1-21-5、同代表)は、4月28日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日監督命令を受けた。

 申請代理人は増本善丈弁護士・小山航弁護士(新宿区左門町3-1、スプリング法律事務所、電話03-3352-8500)ほか2名。監督委員は萱場健一郎弁護士(千代田区霞が関1-4-2、萱場健一郎法律事務所、電話03-5157-5665)。

 (株)ONEPIECEは、2005年(平成17年)2月創業、2012年(平成24年)8月に法人改組された。個人向けのテレマーケティングを行うコールセンター事業のほか、Webサイト・ECサイトの制作、運営代行業を手がけ、2021年7月期には年収入高約30億円を計上していた。

 フォン・ジャパン(株)は、2006年(平成18年)8月に設立された。スペインに本店を置くFon社とライセンス契約を結び、大手家電量販店や通販サイトを経由してWi-Fiのルーターの販売・レンタルを行っていた。特にインバウンドの訪日観光客向けのレンタルサービスが好評だった。2020年春以降は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて契約回線数は急減したため在宅勤務者をターゲットとした高速光ファイバー接続サービス「Fon光」を展開し、2020年12月期には年収入高約26億2300万円を計上していた。

 しかし、その後も新型コロナの影響は大きく、テレワーク需要を見込んだ新規事業も軌道に乗らず、事業譲渡等により2022年初頭から業容を大幅に縮小し、私的整理手続きを進めるなかで、金融機関との調整を経て、今回の措置となった。

 負債は、(株)ONEPIECEが債権者約26名に対し約35億円、フォン・ジャパン(株)が債権者約22名に対し約17億8000万円、2社合計で約52億円8000万円。

 なお、スポンサー候補との間で、支援に関する基本合意契約を締結している。