倒産速報記事

イセ食品株式会社など2社

鶏卵大手イセグループの中核企業
会社更生法を申し立てられる
TDB企業コード:270073572

負債453億円

イセ食品の「森のたまご」

「東京」 イセ食品(株)(資本金2000万円、東京都千代田区有楽町2-10-1、代表田中保成氏)とイセ(株)(TDB企業コード:370004003、資本金4200万円、富山県高岡市福岡町福岡新181、同代表)は、3月11日に債権者から東京地裁へ会社更生法を申し立てられ、同日同地裁より、保全管理命令を受けた。

 保全管理人は、高井章光弁護士(東京都港区西新橋1-15-5、高井総合法律事務所、保全管理人室03-6758-6936)。

 イセ食品(株)は、1971年(昭和46年)6月に設立。グループで養鶏場を運営し、育種から飼育、採卵、加工、配送まで鶏卵関連事業を行っていた。グループ全体の飼育羽数はおよそ1300万羽(国内飼育羽数の約10%)に及び、自社ブランド卵「森のたまご」、「伊勢の卵」などの鶏卵を大手スーパーマーケットを主体に卸しているほか、液卵(割卵後、液体の状態にしたもの)を食品メーカーや加工メーカーに販売、加工食品も取り扱い、2018年1月期の年売上高は約470億6000万円を計上していた。

 イセ(株)は1962年(昭和37年)8月設立。イセ食品グループの1社であり、グループ会社を経由して飼料等を仕入れ、イセ食品グループの各農場子会社に転売している。2社はグループとして、トップシェアの鶏卵大手として業界をけん引してきた。

 しかし、M&Aなどで業容を拡大するなか金融機関からの借り入れが増加。そうしたなか、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて卵価が下落、資金繰りが悪化し2020年4月より金融機関に対してグループ企業の借入金の返済猶予を要請していた。2021年2月には所有不動産を売却するなど債務圧縮を進めるとともに、後継者の選定が課題となっていたなか、同年6月に現代表となったが、実質的経営権の所在について債権者側との合意が形成できず、私的整理の協議は難航していた。ここにきて、国際情勢などを背景に飼料価格が高騰するなど資金繰りが一段と悪化、一部の株主及び金融債権者から申し立てを受けるに至った。

 負債は、イセ食品(株)が約278億円(うち金融債務は約180億円)、イセ(株)が約175億円(うち金融債務は約80億円)。2社合計で約453億円(うち金融債務は約260億円)。

 今後、保全管理人のもとで事業を継続したうえで、スポンサーを選定するものと見られる。一般の商取引債務について、債権者が従前の取引条件で取引を継続することを条件として、約定に従って全額の弁済を行うとしており、これにより、商取引は維持される見込み。

 なお、保全管理人は金融機関との間で、DIPファイナンスに関する金銭消費貸借契約を締結済みとのことであり、資金繰りには支障がないと説明している。

※保全管理人の高井章光弁護士の「高」と高井法律事務所の「高」は、正しくははしご「高」です。

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