景気・経済動向記事

新型コロナ関連融資に関する栃木県内企業の意識調査(2023年8月)

『返済に不安』を感じる企業は12.9%
〜 『小売』『運輸・倉庫』で返済不安が高水準 〜

はじめに

コロナ禍における業績悪化企業を支援する目的で2020年に始まったコロナ関連融資制度は、2022年9月までに全ての金融機関で受付が終了した。その後、2023年1月に「借換保証制度」が開始し、関心は返済局面に入った企業の動向に移ってきている。社会経済活動は本格化したものの、物価高に伴うコストアップが企業を苦しめており、返済原資が準備できるのか、この特別融資制度の顛末はどういった結論になるのか、非常に興味深いところである。
そこで帝国データバンク宇都宮支店では、返済が本格化しているこのタイミングで、新型コロナ関連融資に関する現在の状況や返済見通しなどについて調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2023年8月調査とともに行った。

■調査期間は2023年8月18日〜31日、調査対象は栃木県内企業372社で、有効回答企業数は138社(回答率37.1%)。なお、新型コロナ関連融資に関する調査は、2022年2月、8月、2023年2月に続いて4回目

調査結果

  1. 1  新型コロナ関連融資を「現在借りている」栃木県内企業は50.7%。さらに「現在借りている」企業のうち、8月時点で融資の『5割以上』を返済していた企業は22.9%。「未返済や今後返済開始」企業が14.3%であることが分かった。新型コロナ関連融資の返済は着々とスタートしているものの、『3割未満』が48.6%と半数に近いなど、これからが本番というのが実態のようだ
  2. 2  返済時期を改めて尋ねると、「現在借りている」企業の80.0%が『すでに返済開始』。「2023年12月末までに返済が始まる」(5.7%)、「2024年1月以降に返済が始まる」(8.6%)という回答であった。2023年中に85.7%の県内企業が返済開始の状態となる
  3. 3  今後の返済見通しは、「融資条件通り、全額返済できる」企業が80.0%。一方 で、『返済に不安』がある企業は、12.9%であった。2023年2月調査時点と比較すると3.3ポイント減少している
  4. 4  今回の調査において取引金融機関に対応してほしいことを尋ねたところ、「販売先・取引先の紹介」が28.3%でトップ、次いで「設備投資資金の融資」が26.1%、「運転資金の融資」24.6%、「収益増加の支援」16.7%、「既存融資(コロナ関連融資を含む)の条件緩和」15.9%、「既存融資(コロナ関連融資を含む)の借り換えや一本化」13.8%、「追加的な資金繰り融資」13.0%などが上位に並んだ


詳細はPDFをご確認ください

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