2021/1/29
中国地方 企業の休廃業・解散動向調査(2020年)
休廃業・解散は3101件、2年ぶりに減少
〜2021年は長引くコロナ禍で急増の懸念も〜
はじめに
中国地方で2020年に休廃業・解散した企業(個人事業主を含む)件数は3101件だった。前年より125件(3.9%)少なく、2年ぶりに減少して過去5年で最も少なかった。
2020年の倒産件数(346件)と比較すると、9.0倍にのぼった。
中国5県別にみると、「広島県」「山口県」「鳥取県」の3県は前年を下回り、「岡山県」「島根県」の2県は増加した。減少率が最も高かったのは「鳥取県」(前年比11.1%減)で、「広島県」(6.1%減)が続いた。
2020年は新型コロナウイルス感染拡大が経済活動に大打撃を及ぼした。当初は休廃業・解散や倒産件数の急増が懸念されたが、政府や金融機関による効果的な資金サポートなどで大きく抑制されてきた一面がある。代表者の高齢化、後継者不在の中小企業では、長引くコロナ禍により経営改善が見込めないと判断し、休廃業・解散を選択する可能性が高まりそうだ。
■帝国データバンクが調査・保有する企業データベースのほか、各種法人データベースを基に集計
■「休廃業・解散企業」とは、倒産(法的整理)によるものを除き、特段の手続きを取らずに企業活動が停止した状態の確認(休廃業)、もしくは商業登記等で解散(但し「みなし解散」を除く)を確認した企業の総称
■調査時点での休廃業・解散状態を確認したもので、将来的な企業活動の再開を否定するものではない。また、休廃業・解散後に法的整理へ移行した場合は、倒産件数として再集計することもある
■2020年より一部集計対象・基準を変更し、2016年までの推移について遡り集計した
調査結果
- 1 2020年における中国地方の休廃業・解散企業は3101件、過去5年で最も少なく
- 2 中国5県別、「広島県」「山口県」「鳥取県」で前年を下回る
