業界情報記事

アニメ制作企業の経営実態調査(2017年)

アニメ市場は活況も、制作企業の収益性低下
〜 1社当たり平均収入高は10年間で4割減、アニメ制作企業の収益力強化が課題 〜

はじめに

2016年のアニメ業界は記録的なニュースが続いた1年だった。2016年8月に公開された新海誠監督の長編アニメ映画『君の名は。』は累計興行収入240億円を突破し、邦画史上歴史的な大ヒットとなったほか、『聲の形』『ソードアート・オンライン −オーディナル・スケール− 』など、多くのアニメ映画がヒット。テレビアニメにおいても、『おそ松さん』や『ユーリ!!! on ICE』などのアニメ作品が、女性ファンを中心に熱狂的な人気ぶりを見せた。

一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート2016」によれば、2015年に放映されたアニメ作品は過去最高となる341本(新作233本)を記録。アニメ産業市場も過去最高の1兆8255億円となり、2016年は2兆円を上回る水準に達すると見られている。一方、業界の成長を支えるアニメーターの労働問題など、制作企業サイドにおける問題も表面化しており、今後のアニメ産業の成長を危惧する声も出ている。

帝国データバンクでは、信用調査報告書ファイル「CCR」(170万社収録)ほか外部情報をもとにアニメ制作を主業とする企業を抽出し、2017年8月時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約146万社収録)に収録されている230社の集計・分析を行った。なお、同様の調査は2016年8月に続き2回目。

■アニメ制作企業
アニメ制作に従事する企業のうち、直接制作を受託・完成させる能力を持つ「総合制作企業・グロス請企業(元請・グロス請)」のほか、「脚本」や「演出」、「原画」「動画」「CG」「背景美術」「特殊効果」「撮影」「編集」などの専門分野において、下請としてアニメ制作に携わる企業(専門スタジオ)

調査結果

  1. 1 2016年のアニメ制作企業全体の収入高は1813億4700万円、過去10年間で最高。一方平均収入高は7億9900万円、10年間で約4割の減収となっている
  2. 2 2016年のアニメ制作企業の収入高、増収企業の構成比が2年連続で縮小。また、4割強の制作企業で減益となるなど、収入高・収益ともに伸び悩みの傾向が見られた
  3. 3 アニメ制作企業の約9割が「東京都」に本社を置き、なかでも(株)サンライズや(株)A-1 Picturesなどが本社を置く「杉並区」(51社)が最多。総じて23区西部から東京都下に集中
  4. 4 設立年代別では、2000年以降に設立した企業が約6割(137社)を占める
  5. 5 近年のアニメ制作企業の倒産は、『ストラトス・フォー』などを制作していた(有)スタジオ・ファンタジアなど。業況の低迷による収益減で破産となったケースが多い
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