レポート第3回 太陽光関連業者の倒産動向調査

太陽光関連業者の倒産倍増(前年同期比2.2倍) ~ 太陽光パネル製造業にも影響及ぶ ~

2017/07/10
倒産・休廃業  エネルギー

はじめに

太陽光関連業者の倒産が急増している。
2012年7月に始まった「再生可能エネルギー固定価格買取制度」(FIT)を機に市場が急拡大した太陽光発電だが、その後、買取価格が連続して引き下げられたことなどでブームは沈静化。この間、太陽光関連企業の倒産が目立つようになっている。

帝国データバンクでは、2006年1月から2017年6月までに251社発生した太陽光関連企業(※)の倒産(法的整理のみ、負債1000万円以上)について、「倒産件数・負債総額の推移」、「倒産態様別」、「負債規模別」、「資本金別」、「地域別」、「負債額上位」を調査、分析した。
前回調査は、2017年2月。

■太陽光関連企業とは、1.太陽光発電システム販売や設置工事、またコンサルティングなど関連事業を主業として手がけるもの、2.本業は別にあり、従業として太陽光関連事業を手がけるもの、両方を含む。

調査結果

  1. 太陽光関連の倒産件数は2014年以降、増加傾向が続いている。2017年上半期は50件(前年同期は23件)と、前年同期比2.2倍の大幅な増加となった。通年では100件を超える可能性がある
  2. 2006年1月から2017年6月までに発生した太陽光関連企業の倒産件数は251件。「倒産態様別」では「破産」が236件、全体の9割以上を占めた
  3. 「負債規模別」では、負債額5億円に満たない中・小規模の倒産が全体の8割以上を占めたが、比較的規模の大きな倒産も増加している
  4. 「資本金別」では、資本金5000万円に満たない企業が全体の9割近くを占めた
  5. 「地域別」では、「関東」が95件、全体の4割近くを占めて圧倒的に多い。次いで「中部」、「九州」、「近畿」と続き、いずれも高水準の倒産が続いている
  6. 「負債額上位」には、2017年上半期に倒産した企業が4社入った。太陽光パネルなど、産業構造の川上に位置する製造業者が目立ってきている
詳細はPDFをご確認ください

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