レポート九州・沖縄地区の外食産業売上高ランキング(2018年度)

「飲食」は売り上げ減少、「中食」は増加 ~売上高トップは「プレナス」、伸び率トップは「JIS」~

2020/03/31
サービス

はじめに

一般社団法人日本フードサービス協会が2019年7月に発表した2018年(平成30年)の外食産業市場規模(料理品小売業を含む広義)では、訪日外国人の増加や法人交際費の増加により前年比0.8%増加し、33兆929億円の推計となった。しかし、当推計や今回発表の2018年度の売上高ランキング時点では、2019年10月から実施された消費税増税や近時の新型コロナウイルス感染拡大の影響は反映されていない。昨今、飲食業界に大打撃を与えている訪日外国人の急減や宴会の自粛等がどれ程、企業に影響を及ばしているかを比較するうえで今回のランキングはひとつの指標となるだろう。

帝国データバンク福岡支店では、企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録)から、九州・沖縄地区(以下、九州)に本社を置き、外食事業を主業とする企業を抽出。売上高上位50社の2018年度(2018年4月期~2019年3月期)の売上高や税引き後利益、その伸び率などをまとめた(売上高には一部推定を含む)。

なお、本調査でいう「外食」には、レストランなど飲食店における「飲食」事業をはじめ、持ち帰り弁当や宅配サービスなど料理品小売業に分類される「中食」事業、病院・福祉施設などにおける「給食」事業も含めて集計した。

本調査は2019年2月(2017年度調査)に続く19回目。

調査結果

  1.   2018年度の売上高ランキングは、持ち帰り弁当店「ほっともっと」や定食店「やよい軒」を展開する (株)プレナス(東証一部、福岡市)が16年連続のトップ
  2.   2018年度の売上高伸び率ランキングは(株) JIS(福岡市)がトップ。以下、(株)Be bloom(福岡市)、(株)イートスタイル(宮崎県小林市)と続いた
  3.   売上高上位50社の2018年度の合計売上高は4669億2200万円。前回調査(2017年度)に比べて5.2%減と、合計売上高は3年ぶりに減少した
  4.   前年度売上高との比較が可能な48社のうち「増収」企業は30社(構成比62.5%)となり、構成比は前年度(69.4%)を6.9pt下回った。また、税引き後利益が「赤字」となった企業が8社(構成比16.7%)、「減益」企業も19社(同39.6%)にのぼるなど、損益が悪化した企業が目立った
  5.   5. 倒産(法的整理のみ、負債1000万円以上)件数をみると、2018年度は前年度比9.5%減の38件(4件減)だった
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