レポート

土木工事業界の動向と展望

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

土木工事

2024年度
2025年度

■SUMMARY

国内の土木工事市場は、公共工事への依存度が高く、特に政府・公共機関からの元請け受注高が全体の約7割を占めている。高度成長期に整備されたインフラの老朽化が進み、その更新工事や維持管理工事の需要が安定的に見込まれている。また、近年の気候変動に伴う自然災害の増加により、治水インフラや都市部の防排水機能の強化が急務となっている。

一方で、人手不足と技術の承継が深刻な課題として浮上している。建設業の就業者数はピーク時から大幅に減少しており、高齢化や労務費の増大、技術承継の滞りが問題となっている。これに対し、業界では労働環境改善やIT化・自動化を進める取り組みが行われている。また、成長が見込まれる新興国や開発途上国のインフラ需要を取り込むため、官民が連携して海外市場の開拓を進めている。

2023年度の土木工事市場は、防災・減災需要はあったものの、受注高や投資額は前年度を下回った。しかし2024年度には受注高が大幅に増加し、2025年度も堅調な推移が予想されている。さらに、国土交通省が推進する「i-Construction 2.0」や「担い手3法」の改正など、業界全体で生産性向上や労働環境改善を目指す取り組みが進行している。また、大手企業同士のM&Aや業務提携も活発化しており、業界再編の動きが見られる。

このレポートでは、土木工事業界の最新動向や市場展望、業績動向、関連法規や業界団体について解説する。また、業界が直面している人手不足や技術承継、労働環境の改善、IT化・自動化への取り組み、海外市場開拓といった課題に対する具体的な対策や動向について述べる。

土木工事業界の市場動向については、2023年度から2025年度までの投資額の推移について解説する。企業の業績動向については2023年度、2024年度の実績と2025年度の見通しについて述べる。

■CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 土木工事業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
  • 関連コンテンツ
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