はじめに
2023年12月20日、軽自動車メーカーの国内大手ダイハツ工業(株)(以下、ダイハツ)は、製造する64車種・3エンジンの認証試験において、174個の不正が発覚したと公表。同日より、国内外で生産中のすべてのダイハツ開発車種を、一旦出荷停止とすると発表した。世界的自動車メーカー・トヨタ自動車(株)の子会社でもあり、同社や(株)SUBARUにOEM供給していた車種についても不正が発覚。出荷停止は広範にわたり、ダイハツとの取引を通じてものづくりを支える国内のサプライチェーン企業に与える影響が懸念される。
帝国データバンク長野支店では、保有する「商流圏~売上高依存度推計データ」(※次ページ)をもとに、ダイハツ工業(株)に対し、部品などのモノやサービスを提供する周辺産業(商流圏)の特徴や取引規模を、2023年時点のデータを基準に推計した。
■調査期間は2023年7月18日~7月31日。調査対象は長野県内の625社で、有効回答企業数は293社(回答率46.9%)。全国は2万7,768社、有効回答企業数は1万1,265社(回答率40.6%)
調査結果
- ダイハツ工業を頂点とするサプライチェーン企業(売上高の1%以上を依存している企業)は、長野県に推計143社あることが判明した。同社と直接取引のあるTier1は5社、二次下請けであるTier2が85社、Tier3が50社、Tier4が3社と続く
- 長野県内のサプライチェーン企業に派生する売上高合計は推計62億円にも上る。出荷停止措置が長引けば、これらの企業業績や雇用、地域経済への影響が懸念される
詳細はPDFをご確認ください

Contact Usお問い合わせ先
担当部署
お問い合わせ先 株式会社帝国データバンク 長野支店 TEL:026-232-1288 FAX:026-232-5383