レポート「タカタ」グループの下請企業実態調査

タカタ下請先、国内は570社にとどまる ~ 一次下請先は 「滋賀県」がトップ ~

2017/01/19
サプライチェーン

はじめに

エアバッグの大規模リコール問題に揺れるタカタの経営再建問題が、大詰めを迎えている。包括的な再建計画の策定を目的に設置した外部専門家委員会が中心となり、現在、スポンサー企業の選定を進めている同社。会社側は私的整理による再建を目指しているが、一部報道によれば、有力スポンサー候補は法的整理での再建を提案しているとされる。再建シナリオはなお流動的ながら、仮に法的整理となった場合、製品の安定供給に支障が出るおそれも指摘されている。

帝国データバンクは、企業概要データベース「COSMOS2」(146万社収録)の中から、タカタグループと直接、間接的に取引がある下請企業(一次下請先、二次下請先)を抽出し、都道府県別、業種別、年商規模別に集計・分析した。

タカタグループの下請企業実態に関する調査は、今回が初めて。

■調査対象は、タカタ本体のほか、2015年度・有価証券報告書に記載がある国内連結子会社のタカタ九州(佐賀県)の2社とした

■抽出条件は、製造業、卸売業、サービス業の3業種<タカタグループの本業と関連の薄い食品関連等は除く>で、資本金3億円以下の企業(個人含む)を「下請先」とした

■タカタグループの複数社と取引関係がある企業については「1社」としてカウントした

■取引の有無、売上高、所在地は最新のものとしたが、弊社調査後に変動している可能性もある

調査結果

  1. タカタグループの下請企業の合計は全国で571社(一次下請先141社、二次下請先430社)にとどまることが判明。これらの一次下請先、二次下請先の総従業員数は5万9669人
  2. 都道府県別に見ると、一次下請先では、愛知川製造所や彦根製造所などの設備がある「滋賀県」が30社(構成比21.3%)でトップ。連結子会社のタカタ九州の本社および設備がある「佐賀県」も10社(同7.1%)を数えた
  3. 業種別に見ると、一次下請先では「自動車部分品製造」が12社(構成比8.5%)で最多。二次下請先では、「鉄鋼・同加工品卸」が33社(同7.7%)でトップ
  4. 年商規模別に見ると、「10億~50億円未満」が最も多く、一次下請先・二次下請先の合計で180社(構成比31.5%)を数えた。全体の6割強が年商数十億円から数百億円の中規模クラスの業者が占める
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