レポート

自動車業界の動向と展望

変革期を迎える自動車産業 ― 電動化・ソフトウェア化と国際競争への対応が問われる

2026/06/05

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

自動車製造

2024年度
2025年度

自動車販売

2024年度
2025年度

■SUMMARY

自動車業界は、乗用車や商用車などの完成車メーカーを中心に、部品・素材メーカー、販売会社、整備事業者、金融サービス事業者など幅広い関連企業で構成される基幹産業である。完成車メーカーを頂点とし、複数階層のサプライヤーが連なる裾野の広い産業構造を持つことが特徴である。

 長年にわたり内燃機関車が市場の中心を占めてきたが、近年は電動車の普及や環境対応の高度化が進み、自動車の役割や価値そのものが変化している。また、販売後の保守・整備や中古車流通、各種サービス事業も重要な収益基盤となっており、自動車産業は製造業の枠を超えた総合モビリティ産業へと発展しつつある。

 近年の業界は、「CASE」に象徴される技術革新を背景に大きな転換期を迎えている。電動化の推進に加え、車両のネットワーク接続、自動運転技術、カーシェアリングなどの新たな利用形態、さらにはソフトウェアによって機能や価値を提供する車両の開発が進展している。

 一方で、世界市場では新興勢力の台頭や競争環境の変化が進み、各社は開発体制や事業戦略の見直しを迫られている。近時は電動化戦略の方向性にも変化が見られ、市場や地域ごとの需要に応じて多様な技術を組み合わせる取り組みが広がっている。また、業界内では経営資源の集約や提携強化など再編の動きも活発化している。

 業界が直面する課題としては、電動化やソフトウェア化に伴う巨額投資負担、国際競争の激化、原材料費や物流費の上昇、サプライチェーンの安定確保などが挙げられる。自動車は従来の機械中心の製品からソフトウェア中心の製品へと変化しつつあり、デジタル人材の確保や開発力強化、サイバーセキュリティ対応の重要性も高まっている。さらに、各国の環境規制や通商政策の変化が事業環境に影響を与えており、不確実性への対応力が求められている。

 このレポートでは、自動車業界の市場構造や産業特性を整理するとともに、電動化、ソフトウェア化、業界再編などを中心とした変革の動向について述べる。市場動向では国内外の需給環境、競争構造の変化、通商政策や環境規制の影響を概観し、自動車製造業および販売業における事業環境の変化について述べる。業績動向では主要企業の2023年度、2024年度、2025年度の動向を掲載する。

■CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 自動車製造業の業績動向
  • 自動車販売業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
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