レポート

自動車業界の動向と展望

電動化・SDV・通商政策が変える自動車産業の競争構造

2026/08/31

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

自動車製造

2025年度
2026年度

自動車販売

2025年度
2026年度

■SUMMARY

自動車業界は、乗用車、商用車、特殊車両、二輪車などを製造・販売する完成車メーカーを中心に、部品・素材、車体製造、販売、整備、金融など幅広い関連事業で構成される日本の基幹産業である。完成車メーカーの下に、モジュールや部品、素材を供給する事業者が連なる多層的なサプライチェーンを形成してきたが、近年は系列を越えた取引や共通部品の採用も進む。また脱炭素化を背景に、内燃機関車に加えてハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車などへと、製品構成も多様化している。

最近の市場では、国内生産が緩やかに持ち直す一方、国内販売は車両価格の上昇や物価高を背景に横ばい圏で推移している。海外では、米国の追加関税が完成車・部品の輸出コストや収益性を圧迫しており、各社は現地生産・調達の拡大、生産配置や価格政策の見直しを進めている。中国メーカーとの競争激化や欧州市場の低迷も重なり、輸出・海外生産の先行きは不透明である。電動化では、電気自動車に集中する戦略を見直し、市場ごとの需要や規制に応じてハイブリッド車やプラグインハイブリッド車を組み合わせる動きが強まっている。

業界の課題は、電動化、自動運転、コネクテッド化、シェアリングへの対応と、収益性の両立である。ソフトウェア更新により機能や価値が進化するSDV(Software Defined Vehicle)への転換やAI活用の進展により、今後の競争軸はハードウェアからソフトウェア、データ、継続的な機能更新へと広がる見通し。一方、巨額の開発投資を回収できる需要の確保、充電インフラや電池資源への対応、サイバーセキュリティが課題となる。欧米の環境政策や米国の関税政策、環境規制の変更、重要部品の供給制約も、生産配置や調達、価格政策を左右するリスクである。

このレポートでは、自動車業界の構造と国内外の市場環境を整理する。市場動向では、生産・販売・輸出・海外生産の推移を概観し、電動化戦略の変化、SDV・AI化、業界再編、通商政策などの影響について述べる。業績動向では主要企業の2024年度、2025年度の実績と2026年度の見通しを掲載する。

■CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 自動車製造業の業績動向
  • 自動車販売業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
  • 関連コンテンツ
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