はじめに
値上げの動きが「モノ」から「サービス」へと波及するなか、テーマパークやイベントなどコト消費にも「一部有料化」や「高額化」の動きが急速に広がり、夏祭りでは富裕層をターゲットに最高100万円のVIPシートが導入されるなどプレミアム化も進んでいる。無料イベントの有料化は、収益確保以外にも観覧者の位置や人数を事前に把握しやすいことから警備面でも有効といった側面があり、花火大会でも有料席の導入や拡充が相次ぐ要因となっている。
ただ、こうした有料化はコロナ前から肯定的な見方も少なくなかった。大手旅行会社のJTB(東京・品川)が2018年、全国2016人を対象に行ったアンケート調査では、花火大会の有料席を「購入したことがある」と回答した割合は15%だった。ただ、「購入したことはないが、検討したい」割合は21%を占め、全体で3割超の利用者に有料席のニーズがあった。規模が大きい花火大会では雑踏や人混みから離れて「ゆっくり見たい」という観覧客がコロナ禍を経てさらに増えているとみられ、花火大会の「有料席」導入や値上げの動きはさらに広がると予想される。
■全国の花火大会のうち、動員客数が10万人以上(平年)の106大会が対象。有料席の範囲は、「個人席」「グループ席」が対象
■駐車場料金等の付帯料金は計算対象外とした
調査結果
- 観覧客の3割で「ゆっくり見たい」ニーズも 花火大会の有料化や値上げは今後も続く
- 主要花火大会の7割が「有料化」 有料席の8割がコロナ前から値上がり
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