レポート

音楽業界の動向と展望

デジタル配信が伸長する中、体験価値重視でライブ市場は拡大

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

音楽ソフト製造、小売り

2024年度
2025年度

音楽ライブ企画制作、チケット販売

2024年度
2025年度

■SUMMARY

音楽業界は、録音原盤や音楽配信を担うレコード産業、コンサートなどのライブ興行、著作権管理、関連するメディアや機器までを含む複合的な産業である。

日本では、蓄音機やレコードの導入にはじまり、戦後の流通整備、媒体の変化、デジタル技術の浸透を経て発展してきた。現在もCDやDVDなどの物理メディアとデジタル配信が併存する独自の市場構造を持ち、世界の中でも特徴的な位置づけにある。

近年の市場動向としては、ストリーミングを中心とする配信市場が堅調に拡大し、業界全体の成長を下支えしている。国内では音楽ソフトは底堅い需要を維持しつつ、ライブ興行は体験価値への期待の高まりによりコロナ禍からの回復を超えて成長局面に入っている。リアル公演に加え、配信やハイブリッド型イベントが定着し、収益機会の多様化が進んでいる。また、音楽IPを軸とした海外展開や他産業との連携を視野に入れた取り組みも活発化している。

一方で、課題も多い。配信主導の収益構造への移行にともなう収益配分の在り方、ライブ制作における人材不足やコスト上昇、地域間での公演開催の偏在などが指摘される。加えて、違法利用対策やチケット不正転売禁止制度の実効性確保、消費者理解の促進といった権利保護面の対応も不可欠である。小売分野では、CDやDVDなどの販売減少など構造的な需要変化の中で、経営の持続性が問われている。

このレポートでは、日本の音楽業界における市場構造の変化、配信・ライブを中心とした最近の動向、制度や海外展開の方向性について述べる。あわせて、関連する製造・流通・興行分野の動向を整理し、今後の課題を概観する。業績動向では「音楽ソフト製造業、同小売業」「音楽ライブ企画制作業、チケット販売業」の主要企業の2023年度、2024年度の実績と2025年度の見通しを掲載する。

■CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 音楽ソフト製造業、同小売業の業績動向
  • 音楽ライブ企画制作業、チケット販売業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
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