レポート

旅行業界の動向と展望

手配中心の事業モデルから体験価値の創出へ向かう旅行業界

2026/08/31

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

旅行

2025年度
2026年度

■SUMMARY

旅行業界は、旅行者や運送・宿泊事業者のために、交通、宿泊などの手配や旅行商品の企画・販売、旅行相談を行う産業である。旅行契約は、事業者が企画して参加者を募る募集型企画旅行、顧客の依頼に応じて企画する受注型企画旅行、予約・手配を代行する手配旅行に大別される。事業者は取り扱う業務範囲に応じた登録が必要であり、自社商品の企画・実施、他社商品の受託販売、オンライン予約など多様な形態で事業を展開している。近年は、法人向け出張管理、教育・団体旅行、地域観光事業、国際会議やイベントの運営など、手配・販売以外の付加価値分野も広がっている。

最近は、訪日旅行の拡大や海外旅行の持ち直しを背景に、旅行需要は総じて回復傾向にある。一方、国内旅行では物価や宿泊費の上昇が旅行者の節約志向を強め、海外旅行も円安や旅行費用の高騰により回復の勢いが限られている。また、個人旅行者によるオンラインでの直接予約が定着し、訪日客の増加が旅行会社の取扱額にそのまま結び付くとは限らなくなった。各社は、地域固有の食や文化、自然を生かした体験型旅行、高付加価値ツアー、法人・自治体向け事業などを強化し、単純な予約手配からの転換を進めている。

主な課題は、国際情勢、感染症、自然災害などによる需要変動への対応である。特定の国・地域や旅行形態への依存を抑え、顧客層、旅行先、時期を分散させる必要がある。さらに、オンライン旅行会社や交通・宿泊事業者との競争、人手不足、オーバーツーリズム、個人情報管理への対応も欠かせない。生成AIが旅行情報の収集から旅程作成、予約へと活用範囲を広げるなか、商品情報の整備と利便性向上を進める一方、誤予約、決済、認証、情報セキュリティなどのリスクを適切に管理することも求められる。

このレポートでは、旅行業の登録区分、契約形態、収益構造を概観する。市場動向では、旅行業者の旅行総取扱額や訪日外国人観光客の人数、日本人の出国者数、AIを活用した予約・提案サービス、観光政策について述べる。業績動向では主要企業の2024年度、2025年度の実績と2026年度の見通しを掲載する。

■CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 旅行業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
  • 関連コンテンツ
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