レポート

ホテル・旅館業界の動向と展望

インバウンド需要を追い風に、持続可能な成長を探るホテル・旅館業界

2026/08/31

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

ホテル・旅館

2025年度
2026年度

■SUMMARY

ホテル・旅館業界は、観光やビジネスを目的とする利用者に宿泊・滞在サービスを提供する産業である。シティホテル、ビジネスホテル、リゾートホテル、旅館、簡易宿所など多様な業態で構成され、近年は民泊も宿泊需要の受け皿となっている。立地や顧客層に応じて施設の機能や料金体系が異なるほか、土地・建物の所有と運営を分離し、フランチャイズ、リース、運営委託などを活用する経営形態も広く採用されている。収益性の管理では、客室単価と稼働率を組み合わせた指標や、予約経路の構成が重視される。

最近は、訪日外国人旅行者の増加を背景に、都市部や主要観光地を中心として宿泊需要が高水準で推移している。各施設では、需要に応じて料金を調整するダイナミックプライシングや、自社予約サイトとオンライン旅行会社を使い分ける販売戦略が定着している。また、地域文化を生かしたブティックホテル、特定の価値観に訴求するライフスタイルホテル、高付加価値な滞在を提供する施設など、宿泊体験そのものを差別化する動きが進む。一方、旅行費用の上昇により国内需要には弱さもみられ、特定の国・地域に依存した集客には不確実性がある。

主な課題は、慢性的な人手不足と運営コストの上昇である。夜勤を含む勤務体制や待遇面を背景に人材確保が難しく、需要があっても客室を販売できないケースが生じている。光熱費、食材費、清掃費などの上昇に加え、施設の老朽化と建設費の高騰も収益を圧迫する。このため、自動チェックインやスマートキー、清掃機器などを活用した省力化と、生産性向上を待遇改善につなげる取り組みが求められる。さらに、観光客の集中による地域負担、宿泊税への実務対応、環境配慮や災害時の安全確保も重要な経営課題である。

このレポートでは、ホテル・旅館の業態、運営方式、収益構造を概観する。市場動向では、国内外の宿泊者数や都道府県別旅行者数、客室稼働率、宿泊税などの制度動向について述べる。業績動向では主要企業の2024年度、2025年度の実績と2026年度の見通しを掲載する。

■CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • ホテル・旅館業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
  • 関連コンテンツ
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