レポート

外食業界の動向と展望

2025/11/28

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

ファストフード、カフェ

2024年度
2025年度

ファミリーレストラン

2024年度
2025年度

居酒屋チェーン、ビアレストラン

2024年度
2025年度

■SUMMARY

外食業界は、家庭外で食事を提供する事業者の総称で、単身世帯や女性の雇用増加などの社会情勢の変化により、食の多様化や外部化が進む中で成長してきた。事業者は提供形態によりいくつかの業態に分類され、ファストフード、ファミリーレストラン、パブレストラン・居酒屋などがある。個人経営が約6割を占め、中小・零細の事業者が多い。約400万人の雇用を創出しており、パートやアルバイトの割合が8割弱を占める。

新型コロナウイルス感染症の影響により2020年以降の市場規模は大幅に減少したものの、2022年を境に回復傾向にある。2024年の全店売上高は前年比で増加し、多くの業態で回復が見られる。

外食業界においても、人手不足とコスト上昇が大きな課題となっている。少子高齢化とサービス業の労働環境の厳しさにより慢性的な人手不足が続いており、有効求人倍率は全産業平均を上回る。さらに人手不足や最低賃金の引き上げによる人件費の高騰、円安や国際的な原材料価格の高騰による食材コストの上昇、燃料価格の上昇や配送人員不足による物流費の増加が業界全体の収益を圧迫している。これに対し、業界は新たな収益モデルの導入や効率化を進めているが、抜本的な解決には至っていない。

このレポートでは、外食業界の最新動向や市場展望、業績動向について解説する。また、業界が直面している人手不足やコスト上昇への対応、海外展開やインバウンド需要の取り込みについても述べる。市場動向については、近年の売上高の推移や業態別の動向、消費者支出の変化について、統計データをもとに分析する。業績動向では「ファストフード、カフェ」「ファミリーレストラン」「居酒屋チェーン、ビアレストラン」の各分野の主要企業について、2023年度、2024年度の実績と2025年度の見通しを掲載する。

さらに、各企業の戦略や新サービスの導入状況、消費者ニーズの変化に対応する取り組みについても注目する。特に、原材料費や人件費の上昇に対する価格改定の影響、消費者の節約志向の高まりが業界全体に与える影響についても取り上げる。これらのポイントを踏まえ、今後の業界展望と企業戦略の方向性について総合的に解説する。

CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • ファストフード、カフェの業績動向
  • ファミリーレストランの業績動向
  • 居酒屋チェーン、ビアレストランの業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
  • 関連コンテンツ

TDB REPORT ONLINEログインページへ