はじめに
日産自動車の業績悪化に歯止めがかからない。2月13日発表の2019年度第3四半期連結決算を見ると、売上高(累計)は前年同期比12.5%減の7兆5073億円、当期純利益も同87.6%減の393億円にとどまっており、今後、同社と取引関係にある下請企業に一定の影響が及ぶ可能性もある。
帝国データバンクは、企業概要データベース「COSMOS2」(147万社収録)の中から、日産自動車グループと直接、間接的に取引がある下請企業(一次下請先、二次下請先)を抽出し、社数・従業員数(非正規社員を除く)合計、都道府県別、業種別、年商規模別に調査・分析した。
■調査対象は、日産自動車のほか、同社の2018年度・有価証券報告書に記載がある連結子会社で、自動車および自動車部品の製造・開発に関わる子会社7社(日産車体、日産自動車九州、愛知機械工業、ジヤトコ、日産工機、日産トレーデイング、オーテックジャパン)の計8社とした
■抽出条件は、製造業、卸売業、サービス業の3業種<食品など日産自動車グループの本業と関連の薄い業態は除く>で、資本金3億円以下の企業(個人含む)を「下請先」とした
■日産自動車グループの複数社と取引関係がある企業については「1社」としてカウントした
■取引の有無、売上高、所在地は最新のものとしたが、変動している可能性もある
調査結果
- 日産自動車グループの「一次下請先」は1838社、さらに一次下請先と取引を行う「二次下請先」は1万4210社。直接、間接に取引がある下請企業の合計は全国で1万6048社。一次下請先、二次下請先の総従業員数(非正規社員を除く)は計87万9286人
- 都道府県別に見ると、「東京都」が3813社(構成比23.8%)でトップ。以下、「大阪府」1714社(同10.7%)、「愛知県」1656社(同10.3%)、「神奈川県」1553社(同9.7%)が続いた
- 業種別に見ると、一次下請先では「自動車部分品製造」が74社(構成比4.0%)で最も多い。二次下請先は、「ソフト受託開発」が600社(同4.2%)でトップ
- 年商規模別に見ると、一次下請先、二次下請先ともに「1億~10億円未満」が最も多く、合計で8496社となり、構成比52.9%と半数以上を占める
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