レポート通信販売業界の動向と展望

2025/07/30

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

通信販売

2024年度
2025年度

■SUMMARY

通信販売は、電話、インターネット、郵便などを通じて商品やサービスを直接消費者に販売する。以前の販売方法は、カタログ販売、テレビ通販、ネット通販(EC)など、各社のターゲット層や販売チャネルは明確に分かれていた。しかし、スマホの普及により、販売チャネルの垣根はなくなりつつあり、現在は「チャネル融合(オムニチャネル)」が主流となっている。

国土交通省のデータによると、宅配便取扱個数は増加傾向にあり、物流における人手不足や燃料コストの高騰など課題解決への取り組みが求められている。業界各社は配送ドライバーの負担軽減やCO2排出量の削減を目的とした「ゆっくり配送」や、AGV(自動搬送ロボット)の導入による物流の高度自動化を加速させている。

市場動向を見ると、総務省の調査では、2023年の1世帯当たりのネットショッピング支出額が過去最高を更新し、2024年もその傾向が続いたが、成長率は鈍化している。2025年においても市場は拡大傾向が予想されるものの、物流の「2024年問題」や人手不足により、配送コストの値上げや受け取り方法の多様化が進んでいる。消費者のニーズ多様化や購買行動の変化を背景に、通販業界は転換期を迎えており、今後は、店舗とECを連動した「OMO」戦略の更なる拡大やAIを活用した在庫管理や配送管理が必要不可欠となるもよう。

このレポートでは、通信販売業界の最新動向や市場展望、業績動向、統計データについて解説するほか、関連法規および団体を紹介する。業績動向では、通信販売業の主力20社の2023年度、2024年度の業績と2025年度の見通しを掲載する。また、統計データでは、2019年以降のネットショッピング1世帯当たりの平均支出金額を掲載する。

■CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 通信販売業の業績動向
  • 関連法規・団体
  • 業界天気図

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