はじめに
電子書籍の台頭や、活字離れが騒がれるなか、出版業界を取り巻く環境は大きく変化している。大手企業は、こうした変化をビジネスチャンスと捉えデジタルコンテンツの充実を図るなど対策を立てている一方、大半の出版業者は厳しい経営環境を強いられており、老舗出版業者の倒産も散見される。また、今年6月には準大手の出版取次業者である栗田出版販売(株)が民事再生法の適用を申請。同社の倒産により、旧来の書籍流通モデルの限界を指摘する声も聞かれる。
■帝国データバンクは、企業概要ファイル「COSMOS2」(収録件数146万社)から出版社、出版取次業者、書店経営業者を抽出。2013年度と5年前の2008年度の売上高や損益状況などについて分析した。
調査結果
- 2013年度における出版業界全体の総売上高は約5兆997億3500万円となり、5年前の2008年度比(総売上高約6兆3495億7500万円)で19.7%減少。金額にして約1兆2500億円減少している
- 出版関連業者の数は2672社(2013年度)となり、2008年度比で17.6%(569件)減少
- 2013年度において、黒字が確認できた出版関連業者の比率は35.6%。業態別に5年前と比べると、「出版取次業者」(2008年度41.5%、2013年度34.8%)が6.7ポイント減少しており、次いで「書店経営業者」(5.3ポイント減)、「出版社」(2.9ポイント減)の順となった
- 年商規模別に見ると、「50億円以上」(減益企業比率43.1%)、「10億~50億円未満」(同53.0%)、「10億円未満」(同58.5%)の順に減益企業比率が高まっており、年商規模が縮小するにつれ、利益確保が困難である様子がうかがわれる
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