レポート神奈川県内タクシー業者126社の経営実態調査

2016年の総収入高は微減 ~ 業歴30年以上が約9割を占める ~

2017/09/11
運輸

はじめに

ここ数年でタクシー業界を取り巻く環境が大きく変化している。

2020年の東京五輪開催に伴うインバウンド需要など多様化したニーズに対応すべく、「配車アプリ」や、スマートフォンを活用した「Uber(ウーバー)」などが配車サービスを開始するなど、IT化の波が訪れている。ここ神奈川県においてもDeNAが横浜市および神奈川県タクシー協会の協力の下、同社のAIを活用したタクシー配車アプリ「タクベル」の実用実験をスタートさせる予定である。

今後はこうしたIT化に加えて、一般ドライバーがマイカーを利用し有料で客を送迎する「ライドシェア」の流入で、業者間の競合が激化する見通しだ。

帝国データバンク横浜支店は、2017年8月時点の企業概要データベース「COSMOS2」(147万社収録)の中から、2016年(2016年1~12月期)決算の年収入高が判明した神奈川県内のタクシー業者126社を抽出し、収入高総額・収入高推移、業歴別、従業員規模別について分析した。

同様の調査は2016年8月に続いて2回目となる。

調査結果

  1. 2015年および2016年の年収入高が判明した神奈川県内のタクシー業者126社の年収入高総額を比較すると、2016年の収入高総額は890億2200万円となり、前年比2億3900万円減(0.3%減)の微減となった。また、2016年は「増収」企業が28社(構成比22.2%)、「減収」企業が38社(同30.2%)となり、「横ばい」企業が60社(同47.6%)と約半数を占めた
  2. 業歴別では、「50~100年未満」(91社、構成比72.2%)が最多で、業歴30年以上が約9割を占めた
  3. 従業員数別では、「10~100人未満」(68社、構成比54.0%)が最多で、従業員数が100人未満の中小・零細企業が全体の約6割を占めた
詳細はPDFをご確認ください

Contact Usお問い合わせ先

担当部署

お問い合わせ先 株式会社帝国データバンク 横浜支店情報部 TEL:045-641-0380  FAX:045-641-0350