レポート

工作機械業界の動向と展望

外需とスマートファクトリーがけん引

2025/12/29

■業界天気図

業界の情勢を、「快晴/晴れ/薄日/曇り/小雨/雨/雷雨」の7段階で表しています。

工作機械製造

2024年度
2025年度

切削工具製造

2024年度
2025年度

工作機械卸

2024年度
2025年度

SUMMARY

工作機械は、金属を中心とする素材を切削・研削し、所要形状に加工する機械と定義される。旋盤、ボール盤、フライス盤、研削盤などの基本機から、複雑加工を自動化するマシニングセンタやターニングセンタまで多様な製品群で構成され、機械部品製造の基盤として幅広い分野で用いられることから「マザーマシン」とも呼ばれる。工作機械が加工を行うために使用する切削工具は消耗品であり、なかでも超硬工具は素材組成と製造技術が耐久性や加工効率を左右する。工作機械・切削工具のいずれも、日本製品は高精度・高信頼で国際競争力が高く、外需が需要の柱となっている。

需要は顧客企業の設備投資の動向に左右され、とくに一般機械や自動車関連の動向に影響を受けやすい。近時はEVや電池部品、半導体製造装置、データセンター等の新領域が需要の裾野を広げている。スマートファクトリー化が進み、IoTやAIによる稼働監視、故障検知、加工プログラムの高度化、現場データの統合が普及しつつあり、工作機械メーカーは機械販売に加えてデジタルサービスの提供へビジネスモデルを拡張している。そのような中、新技術への対応力を目的とした再編・提携が進んでいる。

主な課題は、投資サイクルの波、超硬工具材料の供給・価格の不確実性、為替・地政学リスク、環境規制対応などのほかに、兵器製造への転用懸念による輸出規制強化が挙げられる。安全保障の観点から「デュアルユース(民・軍転用可能)」品目に対する懸念は世界的に高まっており、工作機械もその対象となっている。

このレポートでは、工作機械各市場の概況、需要構造の変化、スマートファクトリーを含む技術動向、材料・為替・政策・輸出管理の影響について述べる。市場動向では、外需の回復局面、内需の強弱、分野別の需要けん引要因、規制の動きとビジネスモデル転換について述べる。業績動向では主要企業の2023年度、2024年度の実績と2025年度の見通しを掲載する。

CONTENTS

  • 業界の概要
  • 市場の動向と展望
  • 工作機械製造業の業績動向
  • 切削工具製造業の業績動向
  • 工作機械卸売業の業績動向
  • 統計データ、関連法規・団体
  • 業界天気図
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