レポート特別企画 : 九州・沖縄地区の外食産業売上高ランキング（2014年度）

はじめに

一般社団法人日本フードサービス協会が発表した2014年（平成26年）の外食産業市場規模（料理品小売業を含む広義）は30兆6154億円と、前年に比べて2.1％増加した。とりわけ、持ち帰り弁当店や惣菜店などの「料理品小売業」（弁当給食を除く）は、6兆2468億円で、前年より4.5％増加。少子高齢化を背景に、食堂・レストランなどの「飲食店」や居酒屋・ビヤホールなどの「喫茶・酒場等」に比べて「中食」の成長力が際立っている。

帝国データバンク福岡支店では、企業概要データベース「COSMOS2」（146万社収録）から、九州・沖縄地区（以下、九州）に本社を置き、外食事業を主業とする企業を抽出。売上高上位50社の2014年度（2014年４月期～2015年３月期）の売上高や利益額、その伸び率などをまとめた（売上高には一部推定を含む）。

なお、本調査でいう「外食」には、レストランなど飲食店での飲食事業をはじめ、持ち帰り弁当や宅配サービスなど料理品小売業に分類される中食事業、病院・学校などにおける給食事業も含めて集計した。

本調査は2014年12月に続いて15回目。

調査結果

1. 売上高上位50社の2014年度の合計売上高は4740億1900万円で、前回調査（2013年度）に比べて0.3％増加。増加は6年連続
2. 「中食」事業の合計売上高は2250億8900万（構成比47.5％）で、前年度比4.0％増加
3. 売上高上位50社の税引き後利益は、「赤字」が３社（構成比6％）、利益が減った企業（「減益」「赤字転落」「赤字拡大」の合計）は15社（同30％）
4. 2014年度の売上高ランキングは(株)プレナス（東証一部、福岡市）が12年連続のトップ
5. 2014年度の売上高伸び率ランキングは(株)イーティーズ（福岡県鞍手町）がトップ
6. 2014年度は42件の倒産が発生