レポート九州・沖縄地区の外食産業売上高ランキング(2021年度)

2021年度の売上高合計は前年度比6.2%減 ~ 損益が改善した企業、時短協力金もあって前年度比15社増の26社 ~

2022/11/29

はじめに

一般社団法人日本フードサービス協会が2022年1月に発表した2021年(令和3年)の外食産業の市場動向調査によると、新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)感染拡大の影響による2回目の緊急事態宣言の発出や度重なるまん延防止等重点措置による規制もあって、合計売上高は前年比1.4%減となった。一方で、前年と引き続き飲食店のなかでもドライブスルーやデリバリーを行っていた企業は巣ごもり需要を受けるほか、「ファストフード」は好調を維持するなど、飲食店業界内においても明暗が分かれているのが現状だ。

帝国データバンク福岡支店では、企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録)から、九州・沖縄地区(以下、九州)に本社を置き、外食事業を主業とする企業を抽出。売上高上位50社の2021年度(2021年4月期~2022年3月期)の売上高や税引き後利益、その伸び率などをまとめた(売上高には一部推定を含む)。

なお、本調査でいう「外食」には、レストランなど飲食店における「飲食」事業をはじめ、持ち帰り弁当や宅配サービスなど料理品小売業に分類される「中食」事業、病院・福祉施設などにおける「給食」事業も含めて集計した。

本調査は2021年12月(2020年度調査)に続く22回目。

調査結果

  1. 2021年度の売上高ランキングは、持ち帰り弁当店「ほっともっと」や定食店「やよい軒」を展開する (株)プレナス(東証プライム、福岡市)が19年連続のトップ
  2. 2021年度の売上高伸び率ランキングは(株)タケノ(福岡市)がトップ。以下、(株)食物語(鹿児島市)、イートスタイル(株)(宮崎県小林市)と続いた
  3. 売上高上位50社の2021年度の合計売上高は前年度比6.2%減の4056億3800円と、2年連続で減少した
  4. 前年度売上高との比較が可能な48社のうち「増収」企業は20社(構成比41.7%)となり、2年ぶりの20件台。他方、損益が改善した企業は前年度比15社増の26社(構成比54.2%)となった
  5. 倒産(法的整理のみ、負債1000万円以上)件数は、前年度比33.8%減の43件(22社減)となった。コロナ関連融資等による各種優遇措置あって、前年度を下回った
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